ニュース 社会 作成日:2020年5月12日_記事番号:T00089921
大理石の侵食によって形成された美しい渓谷で知られる台湾有数の観光スポット、太魯閣(タロコ、花蓮県秀林郷)国家公園には「文山温泉」と呼ばれる整備されていない天然の温泉、いわゆる野湯(のゆ、やとう)が存在する。現在では封鎖されているが、このほど、これを無視して入浴した観光客が、清流の中で泡を立てて洗髪するなど不適切な行為に及んだことが発覚し、批判が殺到した。
文山温泉は太魯閣国家公園内で唯一の野湯だが、2005年に1人が死亡、7人が負傷する土砂崩れが発生したことを受けて立ち入りが禁止された。しかし、その後も禁止を無視して入浴する地元住民や観光客が後を絶たないようで、今回も花蓮県内のある民宿業者が今月7日、若い男女から成る12人の客を引率して文山温泉へ向かった。
一団が水着姿で温泉に入り、大はしゃぎする様子を民宿業者が写真に撮り、フェイスブック(FB)に「うちの浴室へようこそ」といったコメント付きでアップロードした。その写真には、1人の男性客がビールのような缶の中身を温泉の中に注ぎ込んだり、6~7人の男性客が渓流に入って互いの頭に泡を立てて洗い合ったりする様子が写し出されていた。
こうした写真が広く転載、拡散されると、民宿業者のFBには多くのインターネットユーザーから「清流がシャンプーに汚染され、川の生物が被害を受けると思わないのか」などと厳しい批判の声が殺到し、炎上。業者が11日に謝罪をする事態となった。
ただ民宿業者は、写真に写っていた男性が缶から注いでいたのはビールではなく、ビールの缶を洗面器代わりに使っていただけと釈明。洗髪についてもシャンプーではなくせっけんで、環境を汚染する意図は全くなかったと強調した。
太魯閣国家公園管理処は今回の行為に対し、渓流での洗髪に関しては国家公園法違反で3,000台湾元(約1万円)の罰金を科すことができるが、処罰するには水源を汚染したという証拠が必要となるため、現在、警察を通じて調査を進めているとコメントした。
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