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製造業Q1生産額、5四半期連続マイナス成長【図】


ニュース その他製造 作成日:2020年5月20日_記事番号:T00090061

製造業Q1生産額、5四半期連続マイナス成長【図】

 経済部統計処が19日発表した製造業の第1四半期生産額は3兆846億台湾元(約11兆円)で前年同期比2.15%減少し、5四半期連続のマイナス成長だった。統計処は、半導体の先進製造プロセスの受注好調のほか、サーバーやネットワーク機器の台湾生産ライン拡大が、新型コロナウイルス感染症や国際原油価格下落による従来型産業の打撃をカバーしたと指摘した。20日付聯合報が報じた。

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 電子部品業の生産額は8,994億元で前年同期比11.51%増加し、プラス成長に転換した。増加率は過去5年で最大だった。うち半導体業は32.15%増の4,029億元で、四半期ベースで過去3番目に高かった。第5世代移動通信(5G)インフラ建設や高性能計算(HPC)などの需要増が主因だ。一方、液晶パネルと部品業は1,541億元と16.52%減少した。

 コンピューター・電子製品・光学製品業の生産額は1,783億元で前年同期比5.72%増加し、8四半期連続のプラス成長だった。新型コロナウイルスの感染拡大でテレワーク(リモートワーク、在宅勤務)が増加し、サーバーなどの生産が増えたほか、スマートフォンのカメラの複数レンズ搭載で、光学部品の需要が増えた。

 従来型産業では、自動車と部品業の生産額は前年同期比2.92%減の802億元と過去10年余りで最低だった。また、▽化学原材料業、3,564億元(17.8%減)▽ベースメタル業、3,110億元(9.77%減)▽機械設備業、1,386億元(10.41%減)──はいずれも5四半期連続で前年割れだった。

 統計処は第2四半期について、5G、モノのインターネット(IoT)など新技術や、テレワーク、オンライン学習の需要増加は台湾の半導体や光学製品メーカーが有利なほか、台湾生産強化も続く見通しで、IT(情報技術)産業の成長につながるとの予想を示した。ただ、新型コロナウイルスで世界の経済活動が制限されており、今後も台湾のサプライチ ェーンや生産販売に影響を及ぼす恐れがあると指摘した。