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阿里山鉄道駅周辺に毒ヘビ、観光客に注意喚起


ニュース 社会 作成日:2020年5月20日_記事番号:T00090065

阿里山鉄道駅周辺に毒ヘビ、観光客に注意喚起

 嘉義市内と阿里山を結ぶ観光客に人気の阿里山森林鉄路の梨園寮駅(嘉義県梅山郷)周辺で最近、毒ヘビが多数目撃されている。専門家は注意を呼び掛け、遭遇した場合やかまれた場合の対処方法をアドバイスしている。

 梨園寮駅は平地の嘉義駅から阿里山線終点の沼平駅のほぼ中間に位置する無人駅で、海抜は904メートル。阿里山の生態系を長期にわたり見守り続けている民宿経営者の王三華さんによると、今月15日夜、梨園寮駅周辺の水路を観察していたところ、30メートルも歩かないうちに8匹もの毒ヘビに遭遇した。

 8匹のうち2匹はタイワンハブ、6匹はタイワンアオハブで、その他毒を持たない小型のナガヒメヘビも見掛けたそうだ。

 王さんは、梨園寮駅周辺はさまざまな種類のカエルが豊富に生息しており、これを捕食するためにヘビが集まってくると指摘。万が一、市民が毒ヘビに遭遇した場合はパニックにならず、安全な距離をとって竹の棒などで草を打ち、追い払うよう助言した。

 ヘビの捕獲経験が豊富な嘉義県救難協会の徐紹唐理事長によると、嘉義周辺で最も頻繁に見掛ける毒ヘビは▽タイワンハブ▽タイワンアオハブ▽アマガサヘビ▽タイワンコブラ──の4種で、うちタイワンハブとタイワンアオハブは山間部、タイワンコブラとアマガサヘビは平地に出没するという。

 また徐理事長は、山間部でははだしやサンダルではなく、革製の靴や生地の厚い長ズボンを着用するとともに、不用意に草むらに手を突っ込んだり、岩をひっくり返したりしないよう提言した。草むら、岩の裂け目、枯れ木、竹林、川辺やじめじめした地点など、ヘビが好む場所を通過する際は注意が必要とした。

 一方、毒ヘビにかまれた場合の対処法について林口長庚紀念医院・腎臓科の顔宗海医師は、まず落ち着いてヘビの色や形状などの特徴を確認するよう説明。その上でアクセサリー類を外した後、かまれた部分を心臓より低い位置に保ち、伸縮する素材の衣類で患部と心臓の間を縛って圧迫する。圧迫の強さは衣類の下に指が入る程度にし、強く縛り過ぎないよう注意が必要だ。

 口で毒を吸い出したり、アイシングをしたりするのは、口の中の菌に傷口から感染したり、冷やし過ぎて組織が壊死(えし)したりする可能性があるためやめた方がいいそうだ。

 阿里山森林鉄路に限らず、「コロナ明け」に外出自粛疲れから、大自然を求めて山などに出掛けようと計画している場合はご注意を。