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4月輸出受注2.3%増、テレワーク需要で(トップニュース)


ニュース その他分野 作成日:2020年5月21日_記事番号:T00090074

4月輸出受注2.3%増、テレワーク需要で(トップニュース)

 経済部統計処が20日発表した4月輸出受注総額は前月比4.3%減、前年同月比2.3%増の385億3,000万米ドルで、同月で過去3番目の高水準だった。新型コロナウイルス感染症の流行による欧米などでのテレワーク(リモートワーク、在宅勤務)の広まりにより、ノートパソコンやタブレット端末、サーバー、ネットワーク製品などの情報通信技術(ICT)製品が18.6%増、半導体など電子製品は16.2%増と2桁成長だった。21日付経済日報などが報じた。

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 情報通信製品は前月比8.2%増、前年同月比18.6%増の124億9,000万米ドル、半導体など電子製品は前月比9.3%減、前年同月比16.2%増の112億9,000万米ドルで、いずれも同月として過去最高だった。

 液晶パネルなど光学器材は前月比1.9%増、前年同月比5.3%増の18億5,000万米ドルだった。タブレット端末需要でバックライトモジュール受注が増え、18カ月ぶりにプラス成長に転じた。ただ、携帯電話販売台数が減少し、カメラレンズモジュールの受注が減少したほか、パネル価格が前年同月を下回り、伸びが抑制された。

 従来型産業の▽ベースメタル、17億3,000万米ドル(前年同月比20.8%減)▽機械、15億3,000万米ドル(13.6%減)▽プラスチック・ゴム製品、15億2,000万米ドル(23.3%減)▽化学品、13億3,000万米ドル(22.7%減)──はいずれも前年割れだった。統計処は、新型コロナウイルスの感染拡大による経済活動制限での需要減少や、国際原材料価格の大幅な下落が理由と分析した。

欧米、同月の過去最高

 主要国・地域別では、米国は前月比6.8%減、前年同月比6.8%増の109億5,000万米ドルで、同月として過去最高だった。うち情報通信製品は44億5,000万米ドル(前月比6.7%増、前年同月比21.7%増)、電子製品は29億5,000万米ドル(前月比19.6%減、前年同月比7.9%増)だった。

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 欧州は前月比7.4%増、前年同月比7.6%増の82億5,000万米ドルで、同月として過去最高だった。うち情報通信製品は45億3,000万米ドル(前月比14.8%増、前年同月比19.9%増)、電子製品は19億米ドル(前月比18.2%増、前年同月比20.2%増)だった。

 中国・香港は103億9,000万米ドルで前月比2.4%減、前年同月比9.2%増だった。このほか、▽東南アジア諸国連合(ASEAN)、33億2,000万米ドル(前月比10.4%減、前年同月比3.9%減)▽日本、21億米ドル(前月比2.7%減、前年同月比4.7%減)──だった。

 統計処は、5月の輸出受注総額は380億~395億米ドルで前年同月比1.9%減~2%増と予測した。ただ、新型コロナウイルス感染症、テレワーク商機、米中貿易戦争など不確定要素が多いと指摘した。

海外生産比率、56%に上昇

 4月の海外生産比率は56%で前年同月比5.2ポイント上昇した。情報通信製品の海外生産が多いためだ。

 海外生産比率は、新型コロナウイルス感染対策で中国工場の稼働が停止した2月に40.7%と、過去15年の同月で最低まで低下したが、3月には中国工場の稼働再開が相次ぎ、50.5%まで上昇していた。

【図】【表】