ニュース
社会
作成日:2008年7月23日_記事番号:T00009012
電気メーター故障、34万元も余計に徴収
台北県三峡鎮でワンタン店を営む張景裕さん(35)は、2001年3月の開店以来、毎月の電気代が高くて頭を痛めていた。節電しているにもかかわらず、例えば一昨年7月の電気代は4万台湾元(約14万円)以上に上った。
「電気メーターが狂っているのでは?」と考えた張さんは、経済部標準検験局に鑑定を依頼した。その結果、メーターは電気使用量が多くなるほど回転速度が上がり、平均では77%も早く回転することが判明。やはり故障していたのだ。
そこでメーターを新しく取り換えたところ、電力料金は一挙に下がり、営業時間を延長しても、以前を超えることはなかった。
張さんが過去5年4カ月に余分に徴収された電力料金を調べてみたところ、34万余元にも上った。このため台電に対し、利息も含め40万余元の返還を求める訴訟を起こした。
裁判官は張さんが提出した電力料金のデータから、06年の各月の電気使用量が、それ以前の3年間の平均より最高で6割も多いことを発見。取り換えるまでの1年間はメーターが故障していたと認定し、台電側に過去1年間に超過徴収した7万8,000元を返還するよう命じる判決を下した。
台電側は、メーターの誤差は恐らく内部に油汚れや異物が入ったか、強力な磁石によって消磁されたために生じたものと推測。張さんに対しては、「判決を尊重し、速やかに返金する」としている。
しかし、張さんは「賠償金額はちょうど弁護士費用と同じ。まったくの骨折り損だった!」と、憤まんやるかたない。