ニュース 商業・サービス 作成日:2020年5月26日_記事番号:T00090150
百貨店・ショッピングセンター(SC)業界では、新型コロナウイルス感染症の台湾域内での流行が落ち着いたことから、外出を控えていた消費者が7〜9割の水準に戻りつつあり、週末はほぼ通常水準まで回復した店舗もある。売上高は感染状況が深刻だった時期に比べ7割以上増加しており、各店は今後の6月の夏季セール「年中慶」を強化するほか、7月にも政府が消費刺激策として配布する支払額の3倍の消費が可能な「振興券」が効果を発揮し、これまでの売上高減少分を取り戻すことができると期待している。26日付自由時報などが報じた。
百貨店大手、遠東百貨(ファーイースタン・デパートメント・ストアズ)の林彰豊営運長は、客足は通常の8〜9割水準まで回復し、売上高は横ばいに近づいていると説明した。新型コロナウイルスで大きな影響を受けた飲食テナントでも、感染対策として座席の間隔を空ける「梅花座」を導入していることが売上高に影響しているものの、顕著な回復が見られる。29日からのキャンペーン期間「遠百卡好康」では指定クレジットカード会員向けに最高11.6%の還元を行うほか、6月の夏季セール「年中慶」強化などで、通常水準への回復を目指す。
台北駅に隣接する百貨店、京站時尚広場(Qスクエア)などを運営する京站実業(京站リテール・ビジネス)は、客足は感染状況が深刻だった時期に比べ7割以上増加したと説明した。6月3日からの夏季セール「年中慶」、および7月にも見込まれる政府の「振興券」配布による消費刺激策で、売上高減少分を補えるとの見通しを示した。
統一時代百貨(ユニスタイル)台北店は、客足が新型コロナウイルス感染症流行前の7〜8割水準まで回復していると説明した。
ビッグシティー、改装が奏功
新竹・桃園地区のSCも、客足の回復が顕著だ。新竹市の遠東巨城購物中心(ビッグシティー)は、先週末2日間の客足が5万人を超えたほか、月初来の客足も3、4月に比べ4割増加した。月初来の売上高は前年同期比8%成長しており、日用品では4割以上成長、衣類や靴では2割以上成長した。游欣宜営運長は、感染症流行状況が比較的深刻だった3〜4月に大規模改装を実施し、4月末から新テナントが順次オープンしており、客足や売上高が大幅回復していると説明した。
桃園市中壢区の大江国際購物中心(メトロウオーク)は、5月から感染状況収束に伴い客足と業績が回復し始めていたが、母親節(母の日、今年は5月10日)以降には大幅回復が見られ、平日の売上高も28~31%成長したと説明した。先週末は雨だったにもかかわらず、開店後90分で駐車場が満車となり、売上高は前年同期比35%増、決済件数は19%増、客単価は14.6%上昇したと説明した。
環球購物中心(グローバルモール)は、5月より客足が顕著に回復しており、先週末の客足は新型コロナウイルス前の水準にほぼ回復したと説明した。
百貨店・SC業界では感染状況が比較的深刻だった3〜4月の間、客足が約2〜3割、売上高が約2割落ち込んでいた。台湾域内感染の新規確認は4月12日の55人目確認を最後に、44日連続でゼロを記録している。
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