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世界初5G対応VR機、台湾スタートアップが発表(トップニュース)


ニュース 電子 作成日:2020年5月27日_記事番号:T00090175

世界初5G対応VR機、台湾スタートアップが発表(トップニュース)

 宏達国際電子(HTC)元執行長の周永明(ピーター・チョウ)氏が設立したスタートアップ、未来市(XRSPACE)が26日、世界で初めて第5世代移動通信(5G)に対応する、バーチャルリアリティー(VR)一体型(スタンドアロン)ヘッドセット「MOVA」を発表した。ジェスチャーで簡単に操作できるVRハードウエアは世界初。一般消費者への急速な普及を目指すほか、不動産仲介大手の永慶房屋が物件内覧に採用するなど、新型コロナウイルス収束後「ポストコロナ(コロナ後)」時代のニーズに応える。27日付工商時報などが報じた。

/date/2020/05/27/00xrspace_2.jpg周氏は、SF映画『レディ・プレイヤー1』(18年公開)の世界のように、VR機器が広まると期待感を示した(26日=中央社)

 XRSPACEは、Wi-Fi版と4G対応版のMOVAを台湾で第3四半期に発売し、その後、欧米や一部のアジア市場でも発売する予定だ。Wi-Fi版は1万9,999台湾元(約7万2,000円)。5G対応版については、各国・地域の通信キャリアと提携してセット販売する予定で、時期は未定。同社は中華電信、台湾大哥大(台湾モバイル)、ドイツテレコムなどと提携している。

 MOVAは、XRSPACEの交流プラットフォーム「MANOVA」を通じ、利用者たちが海岸や市街地などの公共空間や、自宅などのプライベート空間で集まることを想定している。友人たちと海岸で太極拳をしたり、バスケットボールをしたり、画像を取り込んで作った3次元(3D)の自宅に友人を呼んで会話を楽しんだりできる。全身の写真を取り込んでアバター(自分の分身キャラクター)も作れる。

 周氏は、現実世界との隔たりがなく、没入感を味わえることが、スマートフォンアプリの操作との違いと強調した。

 MOVAは米クアルコムのプロセッサー「スナップドラゴン845」を採用し、メインメモリー(RAM)は6ギガバイト。ディスプレイの解像度は2,880×1,440、リフレッシュレートは90ヘルツ(Hz)。

不動産物件の内覧時間短縮

 永慶房屋の葉凌棋業務総経理は、同社は2017年からインターネットによる物件内覧サービスを提供しており、新型コロナウイルス感染症の流行により消費者が外出を控え、多くの経済活動が制限を受ける中でも、業績が1割成長したと明かした。新型コロナウイルス感染症流行がもたらした「新しい生活様式」に対応するためMOVAを導入することで、短時間で複数の物件の内覧が可能となり、時間が節約でき、物件選びの効率が上昇すると指摘した。