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台塑、下半期に底打ちか


ニュース 石油・化学 作成日:2020年6月11日_記事番号:T00090481

台塑、下半期に底打ちか

 台塑集団(台湾プラスチックグループ)傘下、台湾塑膠工業(フォルモサ・プラスチックス、台塑)の林健男董事長は10日、新型コロナウイルスの感染状況が落ち着いてきていることを受け、同社の業績は下半期に底を打ち、上昇に転じるとの見通しを示した。11日付工商時報が報じた。

/date/2020/06/11/06taisu_2.jpg林董事長。台塑は「コロナ後(ポストコロナ)」を視野に、デジタル管理や人工知能(AI)、ブロックチェーンなどの導入を加速する(10日=中央社)

 林董事長は、中国の経済が谷底を脱し、各国で封鎖措置が解除されてきていることに加え、原油価格が上昇に転じたことで市場の不確実性が低下し、顧客の購買意欲が高まっていると説明。特に中国経済の回復ペースが最も速く、同社の台湾工場、中国の寧波工場(浙江省)の出荷が伸びており、寧波工場は利益が回復し始めていると明らかにした。

 一方、米国では新型コロナウイルス感染拡大が完全に抑えられておらず、石化製品の価格の大幅下落により利幅が縮小していると説明。米国工場は稼働率を50~60%に引き下げて総点検を実施し、第3四半期に見込む需要回復に備えると表明した。

 林董事長は、長期的な競争力を強化するため、高雄を含む台湾工場や寧波工場、米テキサス州工場の規模拡大、新規建設などに合計48億米ドルを投じると説明した。