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感染対策の立役者・陳衛福部長、大学の卒業式に引っ張りだこ


ニュース 社会 作成日:2020年6月15日_記事番号:T00090530

感染対策の立役者・陳衛福部長、大学の卒業式に引っ張りだこ

 大学の卒業式シーズンを迎える中、新型コロナウイルスの感染拡大を受けて開設された中央流行疫情指揮中心(中央流行疫情指揮センター)の指揮官として不休で任務に当たり、新規感染ゼロを達成するだけでなく、一躍人気を集めた陳時中衛生福利部(衛福部)長が、来賓として各大学から引っ張りだこだ。

/date/2020/06/15/18chen_2.jpg清華大学の卒業式には卒業生5,356人のうち1,000人余りが出席すると同時に、ライブ配信を実施。清華大学は卒業生にパンダ柄のマスクカバーを、来賓の陳部長(右)に大学のロゴの入った縫いぐるみをプレゼントした(13日=中央社)

 陳衛福部長は疫情指揮センターが開設された今年1月20日以降、6月7日まで1日も欠かさず記者会見を開き、そのタフさから「鉄人部長」の異名を取った。感染者や接触者を「魔女狩り」のように非難するのでなく、互いに思いやろうと呼び掛け、緊張の高まる防疫の最前線に温かい雰囲気を作り出し、市民に安心感を与えた。その熱意、手腕と人柄に尊敬が集まり、満足度は90%以上を記録した。

 今月7日、台湾域内での新型コロナウイルスの新規感染ゼロが56日連続(最大潜伏期間14日の4倍)の条件を達成したことを受け、一定の感染対策を取りつつ日常生活を送る「防疫新生活」がスタート。これと同時に疫情指揮センターの記者会見も週1回の開催に移行した。

 蔡英文総統は、陳部長をはじめ同センターのメンバーに対し、これまでの任務に感謝するとともに、交代で休暇を取り、家族と過ごすよう「要求」した。

 しかし人気者となった陳部長はなかなか休ませてもらえないようで、13日も新竹市の国立清華大学で開かれた卒業式にシークレットゲストとして登場。拍手喝采を浴びながらステージに上がって祝辞を述べ、自分の経験を基に「強い意志があれば必ず何事もやり遂げられる」と卒業生を激励した。

 この日、卒業式が行われた台北市の台湾師範大学では、事前に録画した陳部長の映像が式場で放映された。その中で陳部長は、各種防疫措置への協力に感謝を述べるとともに、困難に直面した時、途方に暮れることがあるかもしれないが、最も大切なのは最初の志を忘れないことと卒業生に語り掛けた。