ニュース 農林水産 作成日:2020年6月17日_記事番号:T00090570
行政院農業委員会(農委会)は16日、台湾が国際獣疫事務局(OIE)の審査を通過し、家畜伝染病の口蹄疫(こうていえき)の「ワクチン非接種清浄地域」に認定されたことを明らかにした。今後は台湾産豚肉の輸出機会が開けることになる。17日付聯合報などが伝えた。
陳主任委員は、口蹄疫「清浄地域」認定は家畜業にとって重要なマイルストーンだと述べた(17日=中央社)
蔡英文総統はフェイスブック(FB)に「24年間待ち続けた良いニュースだ」として、「台湾産の豚肉はようやく輸出できるようになり、世界の舞台に戻ることができる」と書き込んだ。
農委会の陳吉仲主任委員は「台湾の養豚産業はさらにレベルアップした。われわれの動物防疫は再び国際的に胸を張ることができ、晴れ晴れした気持ちだ」と歓迎した。
台湾では1997年に口蹄疫が発生して以来、撲滅に取り組んできただけあって、今回の清浄地域認定は朗報だ。しかし、台湾産豚肉は国際市場を失って久しく、生産コストも割高だ。97年当時、台湾全土で2万5,000カ所あった養豚農家は現在では7,200カ所に減り、1,000万頭を超えていた豚の飼育頭数は500万頭余りにまで減少している。
日本向け輸出は先
日本はかつて台湾産豚肉の最大の輸出先だったが、現時点での輸出再開には課題も多い。業界によれば、日本側は台湾の食肉処理場が条件を満たしていないと判断しており、当面は香港やシンガポールなどが輸出先候補となりそうだ。
農委会畜牧処の王忠恕副処長は、台湾の豚肉卸売価格が1キログラム当たり61~63台湾元(約220~227円)と、カナダ、米国、スペイン、デンマークなどの豚肉主要生産国での平均卸売価格(約50元)を大きく上回っている点を挙げ、「養豚農家にしてみれば、高値で売れる域内に売った方がよく、輸出で利益を犠牲にする必要はない」と指摘。今後は国際市場で海外産豚肉と競争できるかを検討し、どうやってコスト削減を進めるかを探るべきだと指摘した。
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