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国民党籍の黄健庭元台東県長、監察院副院長内定で物議


ニュース 政治 作成日:2020年6月19日_記事番号:T00090618

国民党籍の黄健庭元台東県長、監察院副院長内定で物議

 総統府は19日午後、同日予定していた監察院人事の記者会見を急きょ取り消した。18日には、監察院副院長に国民党籍の黄健庭前台東県長(60)が就任すると明らかにしていたが、国民党本部への事前の承諾のない人事で、国民党は19日午前に黄氏を党権停止処分とし、党籍剝奪も辞さない構えだ。中央社電などが伝えた。

 総統府は18日、監察院長の陳菊・前総統府秘書長(70、国家人権委員会主任委員を兼務)、監察院副院長の黄氏ら27人の次期監察委員の顔触れを明らかにしていた。総統府の張惇涵報道官は「超党派の思考で多くの分野をカバーし、多元的な意見を取り入れ、社会の対立を緩和することに配慮した」と説明した。

 黄氏は台東県長を2期務め、今年の総統選に先立ち、国民党で鴻海精密工業の創業者、郭台銘(テリー・ゴウ)氏が出馬を検討した際、副総統候補にも挙がった人物だ。さらに、韓国瑜前市長のリコール(解職請求)成立を受けた高雄市長選挙にも出馬がうわさされたが、黄氏は「自分の戸籍地は台東県だ」として、出馬を否定していた。

 国民党考紀委員会の葉慶元主任委員は、黄氏が18日に党本部に監察院副院長への内定を報告したと指摘した上で、「党則に従い議論を行う。党籍の取り消しや剝奪もあり得る」と述べていた。