ニュース 電子 作成日:2020年6月22日_記事番号:T00090650
業界関係者によると、アップルは折り畳み式(フォルダブル)のスマートフォンiPhoneを早ければ2021年にも発売するもようだ。関連特許の取得と開発を加速しているとされ、新型コロナウイルス感染収束後に予想されるスマホ商戦の起爆剤として投入を狙うようだ。同製品は鴻海精密工業が当初は全て組み立てるとされ、ヒンジの新日興(SZS)をはじめ重要部品で技術力を持つ台湾の部品サプライヤーも、受注が見込めそうだ。22日付経済日報などが報じた。
サプライチェーン関係者によると、同製品は上下に折り畳む方式を採用する継ぎ目のない(シームレス)2画面設計のようだ。折り畳み式スマホは、サムスン電子や華為技術(ファーウェイ・テクノロジーズ)から複数機種が発売されており、アップルの製品発売への期待が高まっている。
折り畳み式スマホの重要部品であるヒンジや筐体(きょうたい)の設計は技術的難易度が高く、単価上昇も見込める。観測によれば、筐体は可成科技(キャッチャー・テクノロジー)、光学レンズは大立光電(ラーガン・プレシジョン)など、既存のiPhoneサプライヤーが部品を供給する。また、ノートパソコンMacBook向けにヒンジを供給する新日興(SZS)が、初めてiPhone向けに供給するようだ。
新日興は、折り畳み式スマホ向けヒンジの量産能力を備えており、既に多数のスマホブランドにサンプルを送付している。ノートPC向けと比べ、スマホ向けは折り畳み回数が増えるため、高い信頼性が求められる。業界関係者は、ヒンジや筐体はこれまでMacBookなどノートPC向けが主力だったが、これからは折り畳み式スマホ向けが新たな主力に加わるとの見方を示した。
キャッチャーは、折り畳み式スマホ向け筐体の開発を進めている。折り畳み式スマホ向けの筐体の使用量は、理論上は一般のスマホの2倍になる。ディスプレイが2個に増えため、筐体自身の放熱性能の向上が求められる。
業界関係者は、設計難易度が高いことも、参入障壁となるため、技術力と量産能力のある新日興やキャッチャーなどが、受注をほぼ独占することもあり得るとの見方を示した。
側面に指紋認証搭載か
なお、折り畳み式iPhoneは既存機種とは構造が大きく異なるため、3次元(3D)顔認証システムの「フェイスID」を外側上部へ移動することや、非対応とすることが検討されているようだ。代わりに側面に指紋認証が搭載される可能性がある。プロトタイプはiPhone11のような丸みを帯びた縁の設計で、画面上部にノッチ(切り欠き)はないようだ。
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