ワイズコンサルティング・グループ

HOME サービス紹介 コラム グループ概要 採用情報 お問い合わせ 日本人にPR

コンサルティング リサーチ セミナー 経済ニュース 労務顧問 IT 飲食店情報

次期監察院長の陳菊氏、監察院改革の重責


ニュース 政治 作成日:2020年6月23日_記事番号:T00090689

次期監察院長の陳菊氏、監察院改革の重責

 22日に次期監察院長に指名された陳菊・前総統府秘書長(監察院長就任前の民進党離党を表明)は同日、台湾民主化運動の重要な過程のほとんどに関わってきた自身が、新たな役割に向き合い、責任を担うことになると述べた。蔡英文総統が2期目就任に当たり監察院改革を表明した中、陳氏は新たに監察院に設置される国家人権委員会の初代主任委員を兼任することになる。23日付蘋果日報が伝えた。

/date/2020/06/23/17chen_2.jpg陳次期監察院長(中)は、立法院での承認後、全ての党の職務から退き民進党を離党すること、いかなる政治活動にも参加しないことを表明した(22日=中央社)

 陳氏は、監察院は党派を超え、客観公正に職権を行使する必要があると指摘。監察院の機能をより公正で、効率のあるものにし、市民の救済と政府の施政に対する監督の職責を果たしていくほか、国家人権委員会の設置で人権の保障と推進を強化すると表明した。陳氏は、国民党の独裁政権下で民主化デモが弾圧された「美麗島事件(1979年)」で、民主化運動に加わったことで逮捕され、6年間服役した経験を持つ。

副院長は当面欠員

 監察院人事を巡っては、副院長に内定していた国民党籍の黄健庭前台東県長と、監察委員に内定していた陳伸賢・元新北市副市長が就任を辞退し、波紋を広げた。蔡総統は一連の混乱について、「総統として、指名責任を負う。責任を転嫁せず、引き続き検討、改善していく」と表明した。副院長の新たな指名は、来月の立法院臨時会での承認には間に合わず、当面欠員となり、改めての指名となる見通しだ。