大手旅行会社の金龍永盛旅行社（金龍旅遊）はこのほど、従業員200人余りに対し、最低賃金の基準で賃金を支払い、無給休職や退職を勧告することを決めた。新型コロナウイルス感染症流行による観光客激減で経営が立ち行かなくなった。７日付工商時報が伝えた。
朱光志董事長は「収入がない中、会社として生き残らなければならない。虚勢を張るわけにはいかない」と述べた。
企業が人員削減や賃下げを行うには労使合意が必要となるため、現時点で実行に移されたわけではないが、朱董事長は従業員に署名入り文書を送り、賃下げと人員削減の方向性を予告した格好だ。
旅行業界では交通部観光局による賃金補助などが６月末で期限切れを迎え、経営環境がますます厳しくなり、同業の五福旅行社（ライフ・トラベル＆ツーリスト・サービス）が20％の人員削減を発表したばかりだ。
