ニュース 社会 作成日:2020年7月20日_記事番号:T00091114
台湾系米国人の海洋音響学研究者、林頴聡氏(45)が6月、世界で最も深い海溝、マリアナ海溝の深さ1万900メートルを超える地点まで潜水艇で到達した。世界で12人目、アジア系では初めて世界最深の海底に到達した人物となった。
潜水艇から乗り出しガッツポーズを取る林氏(前)。今後、海底から持ち帰った堆積物や甲殻類などの研究が進められる予定だ(WHOIリリースより)
林氏は成功大学水利・海洋工程学系を卒業し、台湾大学工程科学・海洋工程学系で修士号と博士号を取得した後、2004年に米国へ渡り、ウッズホール海洋学研究所(WHOI)で研究を続けてきた。
そんな林氏は5月、米国の海底探検家、ビクター・ベスコボ氏が設立したカラダン・オセアニック社および探検ツアーを催行する民間会社、EYOSエクスペディションズから要請を受け、海底探査プロジェクトに参加することを決意した。
同プロジェクトには林氏のほか、米国人女性として初めて宇宙遊泳を行ったことで知られる地質学者のキャサリン・D・サリバン氏ら5人が参加した。
6月21日、林氏はベスコボ氏が操縦する潜水艇「リミッティング・ファクター」に乗り込み、約4時間かけてマリアナ海溝を下りていき、最も深いエリア、チャレンジャー海淵(かいえん)へと到着。専門技術を活用した調査を約2時間行った後、また4時間をかけて海面まで浮上した。
今回の旅について林氏は、「10時間の1分1秒全て、忘れ難い驚きと感動に包まれていた」と語った。また「海底の砂を見て、どれほどの時間をかけてここに堆積したのだろうと考えると、一瞬の間に100万年の変化を目の当たりにするような感覚に陥った」と印象を語った。
海上の船に戻り、ベスコボ氏とともに中華民国の国旗「青天白日満地紅旗」を掲げてプロジェクトの成功を祝った林氏は、「生まれ育った台湾を代表して、アジアで初めて世界最深部に足を踏み入れることができ光栄に思う」と語った。
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