ニュース 社会 作成日:2020年7月24日_記事番号:T00091209
政府が発行する消費刺激のための振興券「三倍券」は1,000億台湾元(約3,600億円)以上の経済効果をもたらすと見込まれる。百貨店など小売業がさまざまなキャンペーンを打ち出す中、この券を賭け金として使用することを認める賭場まで登場した。
賭け金として没収された三倍券は、賭博客に返還されることはない(23日=中央社)
新北市警察は22日深夜、三重区の洗車場2階で賭場が開かれているとの情報を得て、36人体制で現場に踏み込んだ。現場では「推筒仔」と呼ばれるマージャン牌(ぱい)を使った賭博が行われていた。警察は首謀者の男(57)とその仲間2人、24人の賭博客を逮捕した。その際、賭け金も没収したが、その中には現金73万元のほか、三倍券2万8,000元分も含まれていた。
警察の調べによると、首謀者の男は台北市と新北市で長期にわたり賭場を開いており、新型コロナウイルスの影響でしばらく「休業」していたが、流行が落ち着いたことから最近、賭場を再開していた。
三倍券は会社の登記さえあれば、銀行に持ち込んで現金化できるほか、商品の購入にも充てることができる。男は現金がなくなった場合、三倍券で賭けることを賭博客に認めていた。
客の中には、一家全員の三倍券をつぎ込んで負けた人もいた。三倍券を使用した客のうち2人は、自分のものだけでなく、妻や子供の代わりに受け取った券も賭けにつぎ込んで全て負けた上、逮捕され、「家族にどう説明すればいいのか」と頭を抱えた。
三倍券に関わる詐欺行為は他にも報告されている。警察によると「三倍券詐欺」の手口は主に、▽割安価格で販売するとうたい、代金を受け取った後に連絡を絶つ▽三倍券対象の優待イベントと称してフィッシング詐欺サイトに誘導し、個人情報を抜き取る▽三倍券の申請を代行すると称して高齢者などの個人情報を抜き取る▽警察をかたって高齢者に対し、他人が全民健康保険(健保)カードを盗用して三倍券を受け取ったため、銀行口座が凍結されたと告げ、預金通帳や印鑑をだまし取る──など。
どうやら犯罪者も「三倍券商機」は大きいとにらんでいるようだ。
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