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コロナ後世界初クルーズ再開、海外旅行気分で離島巡り


ニュース 社会 作成日:2020年7月27日_記事番号:T00091240

コロナ後世界初クルーズ再開、海外旅行気分で離島巡り

 新型コロナウイルス感染症のパンデミック(世界的大流行)発生後、世界初の再開となる大型クルーズ船によるツアーが26日、基隆港を出発した。行き先は台湾域内の離島に限られ、感染対策を伴う旅となるが、参加者は「長い間実現していない海外旅行気分を味わいたい」と期待に胸を躍らせた。

/date/2020/07/27/20tour_2.jpg乗客915人を載せて26日午後6時、基隆港を出発した(交通部リリースより)

 今回のツアーは旅行会社最大手の雄獅旅行社(ライオン・トラベル・サービス)が企画し、マレーシアのゲンティン・グループ傘下のクルーズ会社、ドリームクルーズ(星夢郵輪)のクルーズ船「エクスプローラードリーム(探索夢号)」を使用して催行するもので、基隆港を拠点として澎湖島や金門島、馬祖列島(連江県)などを巡る各種プランが用意されている。

 ツアー料金は、1島のみに立ち寄る2泊3日プランが1人3,800台湾元(約1万3,700円)から、2島に立ち寄る3泊4日プランが7,300元から、3島に立ち寄る4泊5日プランが1万240元からとなっている。

 ツアー実施に当たり、乗客はエクスプローラードリームの収容可能人数、3,600人の3分の1に制限し、新型コロナ感染が疑われる乗客、乗員を隔離するための陰圧室を22室に増やした。カジノやスパは利用中止となっている。

 この他、新型コロナ感染予防のため、エクスプローラードリームは基隆港に入港した後、国際的な基準に基づく清掃、消毒が行われた後、政府関連機関の係員が船内に乗り込み、検疫体制を含めた総点検を実施した。

 乗務員はツアー出発前、感染防止体制の整った「防疫ホテル」で14日間の外出制限「居家検疫」措置を受けた後、ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)検査で感染の有無を確認する。

 一方、乗客はツアー中、健康診断や消毒、社会的距離(ソーシャルディスタンス)の確保、上下船の際の検温を継続して実施する。食事は時間帯や食事エリアを分散して感染予防に努める。

 船内で提供される飲食物は、台北万豪酒店(台北マリオット・ホテル)館内の鉄板焼きレストラン「Mark's Teppanyaki」のシェフが乗船して腕を振るうほか、▽「鬍鬚張(フォルモサ・チャン、日本名ひげちょう)」の魯肉飯(豚肉そぼろかけご飯)▽「台虎精醸」のビール ▽ 飲料スタンド「歇脚亭(シェアティー)」のタピオカミルクティー ▽ 微熱山丘(サニーヒルズ)のパイナップルケーキ──など、海外旅行で恋しくなる台湾の味も楽しめる。

 通常のクルーズに比べると規制が多く、窮屈に感じるかもしれない。ところが、このツアーは発売されるや申し込みが殺到。ライオン・トラベル販売分は8月末までほぼ完売。いかに台湾市民が海外旅行を渇望しているかがうかがえる。