ニュース 社会 作成日:2020年7月29日_記事番号:T00091283
台湾鉄路(台鉄)は車両更新計画で、優れたデザインから「台鉄史上最も美しい通勤車」と呼び声が高い新型通勤電車用「EMU900」520両を導入する。新型コロナウイルスの影響で納入が遅れているものの、早ければ来年明けにも乗客を乗せて台湾の線路を走行する。
調達に当たり台鉄が2018年に実施した競争入札で、韓国の鉄道車両メーカー、現代ロテムが落札した。同社はフランスの高速列車「TGV」を手掛けたチームと協力して「ロボット」をコンセプトに車両デザインを進め、昨年末に新型車両の画像や模型を公開した。
これによると、EMU900は、運転席のフロントガラスがミラーサングラスのように黒い鏡面仕上げとなっている。銀色を基調とする車体には、側面に鮮やかな緑色のラインが描かれており、ハイテク感と未来感あふれる外観だ。内装はシンプルで高級感のある設計となっており、高い評価を受けている。
現代ロテムは当初、第1弾として20両(2編成)を6月に納入する予定だったが、新型コロナウイルスの影響で延期となり、現時点では10月中旬以降が見込まれている。
納入後、台湾で試験運転や安全検査を進め、これに合格すれば正式に導入となる。市民は早ければ来年1月、または春節(旧正月、2021年は2月12日)までに新型車両に乗ることができそうだ。専門家によると、まず北部の通勤エリアに導入されるようだ。
その後、来年に100両、22年に120両、23年に280両の納入が計画されている。順次、既存車両との置き換えが進む見込みだ。
EMU900は通勤列車としては過去最多の10両編成となり、列車の全長は約200メートルと台鉄史上最長となる。しかし、通勤用の駅として利用される全土の駅の中にはプラットホームの長さが160メートルしかない駅が存在する。このため南迴線(南回り線、屏東県~台東県)、屏東線(高雄市~屏東県)の計25駅でホームの延長工事が計画されている。
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