ニュース 社会 作成日:2020年8月6日_記事番号:T00091429
海外からの帰台者や帰国した外国人の新型コロナウイルス感染の確認が散見される中、マスクの需要が高まっている。一部の薬局では、購入者が行列に並ぶ光景や品切れ状態が再発。価格も上昇している。
指揮センターは、百貨店や量販店などでのマスク着用も再度呼び掛けた(5日=中央社)
最近のマスク需要は、7月下旬に台湾からタイに帰国した際に新型コロナウイルス感染が確認されたタイ人労働者、今月1日に台湾で感染が確認されたベルギー人技師と、台湾に一定期間滞在しており、感染経路が不明なケースが続いたことがきっかけのようだ。
台南市の薬局では、今週に入り実名制(本人確認)でのマスク販売量が大幅に増加して、入荷量が足りない状況だ。同市の薬剤師団体は政府に対し、市民がパニックに陥らないよう供給を増やしてほしいと訴えた。
台南市で自由販売されている成人用医療マスクは、従来1箱50枚入りで280台湾元(約1,000円)程度だったが、今や350元まで上昇した。
台北市の薬剤師も、ベルギー人技師の感染が報じられてから、マスク購入者は3倍に増加したと語った。一部の薬局では早朝から行列ができており、実名制より高い自由販売のマスクでも5箱や10箱と大量に購入する消費者が少なくない。
嘉義市の薬局で働く薬剤師は、1日以降は毎日、マスクが午前中に売り切れ、特に子ども用マスクは3日連続で品切れだと語った。
中央流行疫情指揮中心(中央流行疫情指揮センター)は5日、市民に対し、公共交通機関や商業施設など8例を挙げ、人が密集する場所や密閉空間では必ずマスクを着用するよう要請した。台北都市交通システム(MRT)は、6日より、社会的距離(ソーシャルディスタンス)が確保できても、改札を入ってから乗車し、再び改札から出るまでの全行程でマスク着用を求めている。
今後、市民の間で危機感が高まれば、たとえ台湾域内での新規感染ゼロを更新しようとも、マスクが入手しにくくなる恐れがある。
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