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《新型肺炎》新型コロナワクチン、米に早期の台湾供給申し入れ(トップニュース)


ニュース 医薬 作成日:2020年8月12日_記事番号:T00091525

《新型肺炎》新型コロナワクチン、米に早期の台湾供給申し入れ(トップニュース)

 陳時中・衛生福利部(衛福部)長は11日、新型コロナウイルスワクチンについて、訪台中のアレックス・アザー米厚生長官が米国以外への供給で台湾を相当重視する考えを示したと明かした。台湾メーカーのワクチン開発進度は8月~第4四半期にようやく第1相臨床試験に入る段階のため、米国メーカーからのワクチン早期供給への期待が高まっている。12日付自由時報などが報じた。

/date/2020/08/12/00top2_2.jpg台湾のワクチン問題を解決できなければアザー厚生長官の訪台には意味がないとの外界の意見に対し陳衛福部長(左2)は、プレゼント交換に来たのではなく、長期的な関係を構築しに来たと指摘し、不快感をあらわにした(11日=中央社)

 陳衛福部長は、ここ2日間で米国側からは▽ワクチン▽治療用医薬品▽検査──分野などへの言及があったと説明。アザー厚生長官はワクチンについて、帰国後に政府内での検討を進め、今後の計画について、台湾と米国の対台湾窓口機関の米国在台協会(AIT)と間で協議を進める考えを示したと明かした。

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 中央流行疫情指揮中心(中央流行疫情指揮センター)の荘人祥報道官は、米側に既に口頭で台湾の需要について説明したと明らかにした上で、米側は米国内や他国での臨床試験を進めているが、結果は明らかになっていないと指摘した。

 米側が生産量で3カ月分を自国用に確保したレムデシビルなど、治療用医薬品について荘報道官は、将来的に台湾の需要が高まった際は、双方がこれまでに調印した提携覚書(MOU)や共同声明に基づいて申し入れを行う考えを示した。

 呉釗燮外交部長によると、台湾側からは、新型コロナウイルス感染症拡大後、海外に贈られた医療用マスク5,100万枚以上のうち、1,000万枚以上が米国に贈られている。

/date/2020/08/12/00top1_2.jpg頼清徳副総統(左)からアザー厚生長官(右)に、台湾メーカーの浄新科技が生産したカラーマスクが贈られた(総統府リリースより)

WHOオブザーバー参加を支援

 アザー厚生長官は同日の呉外交部長との会談に先立ち、国際機関は政治的策略の場ではなく、建設的で開かれた対話の行われる協力の場であるべきと指摘。米国はこれからも、台湾が公衆衛生など重要課題で世界に貢献していくことを支持し続けると述べた。

 同日の中央社の取材に対してアザー厚生長官は、他国や台湾側と協議の上、今秋にも再開予定の世界保健機関(WHO)の年次総会、世界保健総会(WHA)での台湾のオブザーバー参加復帰に向け努力する考えを示した。

李登輝元総統を弔問

 アザー厚生長官の訪台は今日12日まで。12日午前、台湾民主化に貢献し、7月30日に死去した李登輝元総統を弔問した。アザー厚生長官は、追悼メッセージ用の付箋に、「李元総統の残した民主主義が、米台関係を永遠に前進させるだろう」とつづった。

/date/2020/08/12/00top4_2.jpgアザー厚生長官は12日午前、台北賓館(台北市中正区)に設けられた李元総統の追悼会場を訪れ、献花を行った(12日=中央社)

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