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偽造「三倍券」初摘発、1千枚超を押収


ニュース 社会 作成日:2020年8月14日_記事番号:T00091588

偽造「三倍券」初摘発、1千枚超を押収

 雲林県で先月下旬、消費刺激のため政府が発行する振興券「三倍券」の偽造券を使用した男が逮捕された。偽造三倍券の摘発は初めて。警察が捜査を進めた結果、偽札などの製造を手掛ける犯罪集団が大量の偽三倍券を印刷しようとしていたことが発覚した。

/date/2020/08/14/20bill_2.jpg偽造三倍券などの押収品。警察は、使用時にすぐ発覚し、市中には流通していないはずだが、注意するよう呼び掛けた(13日=中央社)

 雲林県警察局虎尾分局は7月27日、虎尾地区内の宝くじ売り場で偽造された三倍券でスクラッチくじ「刮刮楽」を購入しようとした男がいるとの通報を受け、直ちに雲林地方検察署に連絡。同署は特別捜査チームを現場に派遣し、偽造券を使用した男を逮捕した。

 雲林地検は男の供述を基に捜査を進め、貨幣や有価証券偽造の前科を持つ蘇慶梧容疑者(70)ら5人を逮捕。グループが貨幣などの偽造工場としていた雲林県虎尾鎮や彰化県員林市、渓湖鎮の拠点から額面500台湾元(約1,800円)の偽造三倍券1,094枚、および裁断前の半製品798枚を押収した。

 これらの拠点からは、偽造券の製造に使われたとみられる金型や大型の複合コピー機、プレス機、裁断機、顔料などが発見されたほか、大量の印刷用紙が保管されており、全てを使用して偽造三倍券を作成した場合、その価値は3億7,000万元を超えたとみられる。

 このグループが偽造した三倍券は、紙質こそ似ていたものの、本物と違い、▽見る角度によって金や緑に色が変わるインクが使われていない▽梅の花の透かしや表面の凹凸感もない──といったお粗末なものだった。捜査員は「ちょっと見て、触って、角度を変えればすぐに見破れる」と指摘した。