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作成日:2008年7月30日_記事番号:T00009175
中国人偽和尚が詐欺、100万元の大儲け
内政部入出国及移民署の発表によると、ビジネスを装って訪台した後、僧侶になりすましてお布施をだまし取っていた中国人詐欺グループの12人が29日、桃園国際空港で逮捕された。彼らは10日間の台湾滞在中に約100万台湾元(約355万円)を稼ぎ、帰国しようとしていたところだった。
調べによると、12人は深圳で蛇頭集団(スネークヘッド)に1万人民元(約158万円)を支払い密航を手配。税職証明書を偽造し、ビジネスマンとして台湾で開かれる家具展に参加するという名目で訪台していた。
18日に台湾到着した後、二手に分かれ、けさを着て僧侶になりすました7人が台北101や台北駅、龍山寺に繁華街へ繰り出し、警戒心の薄い女性をターゲットに、寺院建設のためと言ってお布施を集めた。また、原価10元足らずの安い数珠や仏画などを押し売りするなどの手口で荒稼ぎ。稼いだ約100万元は貴金属店で米ドルや人民元に両替していた。
彼らはこれまで、香港やマカオ、シンガポール、マレーシア、ベトナムなどでも同じ手口で何度も成功していたとか。メンバー1人は、「台湾人は本当に気前が良い」と語っている。
12人は取り調べの後、中国へ強制送還される予定だ。また、入出国及移民署は、台湾側の受け入れ先である中華民国展覧推広発展協会がスネークヘッドと結託している可能性もあるとして、追及する方針だ。
なお、釈昭慧玄奘大学教授によると、偽の僧侶によるお布施詐欺は枚挙にいとまがないという。領収書を出す信頼できる寺院を選んでお布施をするなど、人々に自衛を呼び掛けている。