ニュース 社会 作成日:2020年8月31日_記事番号:T00091841
30日に新竹市で行われたたこ揚げイベントで、子どもが布製の巨大なたこに巻き付かれ、たことともに空中に舞い上がるという事故が発生した。
新竹市北区の南寮漁港で29日より開催された市政府主催のたこ揚げイベント「新竹市国際風箏節」は、2日目となる30日、5万人を集める盛況となった。
30日午後3時40分ごろ、面積3平方メートルの本体部分に、長さ24メートルの長い尻尾の付いた布製の巨大なたこを主催者が揚げるという企画だった。たこに取り付けられたかわいらしいクマの縫いぐるみの胴体部分には多くのキャンデーが詰め込まれており、空中で翻るたびに地上に落下し、子どもたちがこれを拾うというものだ。
スタッフが巨大なたこを揚げる準備を始めると、大勢の子どもたちが周辺に集まってきた。最初は指示に従い、離れて見守っていたが、準備に時間がかかるうちに、徐々にたこに近づいていった。
ようやくたこが強風に乗って空へ放たれ、周囲から歓声と拍手が上がったが、一瞬にして悲鳴に変わった。たこの尻尾部分に小さな子どもが巻き込まれ、一緒に空中へ投げ出されていたためだ。
現場が騒然とする中、子どもは強風にあおられたたこに引っ張られる格好で激しく振り回され、布がほどけたり、ちぎれたりした場合、地面にたたき付けられて大惨事に至ることは誰の目にも明らかだった。
しかしスタッフが懸命に糸を引っ張って高度を下げ、子どもはゆっくりと下降。手が届く高さまで下りたところでその場にいた大人が抱き留めた。
主催者は、子どもはビルの2階に相当する6メートルの高さまで引き上げられたと説明した。目撃者は少なくとも4階か5階分の高さはあったと振り返った。
災難に遭った3歳の女児はすぐに病院へ運ばれ、診察を受けた結果、幸いにも顔と首に擦り傷を負っただけで、骨折など重大なけがはなかった。
市政府によると事故当時、現場には風の強さを分類するための尺度、ビューフォート風力階級で「大きな木の全体が揺れ、風に向かって歩きにくい」程度に相当する風力7(風速13.8~17.1メートル毎秒)の突風が吹いていた。
女児の体重は13キログラム。風の強さとたこの大きさから計算すると、大人でも空中へ投げ出される可能性があったと物理の専門家は指摘した。
今回の事故について、主催者の管理不行き届きで市民がたこに近づき過ぎたことが原因との指摘が上がっている。新竹市の林智堅市長は同日、被害者と家族、社会に対して謝罪を表明した。沈慧虹副市長は、原因を詳しく調査するとコメントした。
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