ニュース 社会 作成日:2020年9月3日_記事番号:T00091922
米国の対台湾窓口機関、米国在台協会(AIT)は2日、1949年以降、台湾防衛のために殉職した米国軍人を追悼し、顕彰するためのコーナーを台北市内湖区の事務所内に開設した。退役軍人関連の行政を所轄する国軍退除役官兵輔導委員会(退輔会)の馮世寛主任委員ら台湾軍関係者の出席の下で除幕式が行われた。
馮主任委員(左)と握手するクリステンセン所長(右)。AITを訪れる人々と、米台の歴史を共有したいと語った(2日=中央社)
追悼コーナーでは、54年9月3日に金門島が中国の人民解放軍による砲撃を受けた際に殉職したアルフレッド・メデンドープ中佐とフランク・リン中佐の功績をたたえ、馬英九総統(当時)が授与した勲章2個も公開された。
AITのブレント・クリステンセン台北事務所長によると、第2次世界大戦が終戦を迎えた後、台湾防衛に協力するための米軍事顧問団が結成され、さらに54年9月の砲撃をきっかけとして第1次台湾海峡危機が発生した際には、台湾に「米軍協防台湾司令部」が開設された。
当時、金門島や馬祖島を含む台湾の全土各地に多い時で3万人の米国兵士が派遣され、中華民国軍の兵士とともに訓練を行い、台湾防衛のための作戦を遂行。その間、不幸にも米軍兵士126人が殉職した。
その中には軍事顧問団の一員だったメデンドープ中佐とリン中佐も含まれる。2人の遺族は2016年に授与された勲章を台湾にとどめておきたいとの意向を示したため、これまでAITが保管してきた。
クリステンセン所長は追悼コーナーの除幕式のあいさつで、米国と台湾の安全保障協力と言えば武器の売却が連想されがちだが、実際は双方の友情が基礎となると強調。これまで双方の軍人が時に犠牲を出しつつも、肩を並べて戦ったことが米台の長期にわたるパートナー関係の土台を築いたと語った。
退輔会の馮主任委員も、台湾の自由と平和のために犠牲になった米軍兵士に感動を覚えると語り、遺族に敬意と感謝の意を表明した。
《ワイズ横丁》
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