ニュース 政治 作成日:2020年9月7日_記事番号:T00091964
国民党は6日、全国代表大会で柯志恩副秘書長が同党の今後の路線を検討する「改革委員会」による結論報告を行い、中台関係について、「一中各表(一つの中国、それぞれの解釈)」という「1992年の共通認識(92共識)」を引き続き原則として掲げていく方針が固まった。7日付自由時報が伝えた。
江主席は、国政計画「願景台湾2030」を策定し、将来の重要問題について、市民に青写真を示すと述べた(6日=中央社)
改革委報告は中台関係について、「中華民国憲法に基づく『92共識』で両岸(中台)の連携を続け、台湾独立と『一国二制度』に反対し、対岸(中国)に台湾への武力行使の放棄を呼び掛ける」と定義付けた。「中華民国憲法に基づく」という表現を新たに付したものの、中台関係の定義は従来の主張を大筋で踏襲するものとなった。
これに関連し馬英九前総統は、「一つの中国」は中華民国を指すので、「92共識」が憲法に反することはないなどと主張してきたことを踏まえ、江啓臣主席への圧力を否定。「江主席は各方面との意思疎通後、『一つの中国、それぞれの解釈』を堅持することが現在の国民党の方向性に反しないと判断したものだ」と指摘した。
国民党は今年1月の総統選で大敗したことを受け、「92共識」を中台関係の原則とするこれまでの路線の見直しを迫られていた。改革委は今年6月、「92共識」に代わり、▽中華民国の主権堅持▽自由民主人権の保障▽台湾を守り安全を優先する▽ウィンウィンの関係で繁栄を共有する──という四つの柱を打ち出し、「92共識」は過去の中台関係における「歴史上の表現」だったとする見解を示した。このため、国民党が「92共識」放棄という歴史的大転換に踏み切るのではないかという観測もあったが、結局は従来の路線を打破するには至らなかった。
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