ニュース 電子 作成日:2020年9月10日_記事番号:T00092028
パソコン大手、宏碁(エイサー)の陳俊聖(ジェイソン・チェン)董事長は9日、新型コロナウイルス特需でノートPC需要が激増している上、一部部品が供給不足で、同社は9月ノートPC受注のうち3割しか出荷できないと語った。教育機関で人気のグーグルの基本ソフト(OS)搭載のノートPC「クロームブック」を筆頭に、ノートPC市場を来年上半期まで楽観している。10日付経済日報などが報じた。
陳董事長は、部品は供給不足で価格も上昇しているが、同社は値上げの計画はないと強調した(9日=中央社)
新型コロナウイルス感染拡大に伴うテレワーク(リモートワーク、在宅勤務)やオンライン学習、外出自粛による巣ごもり需要に続き、第3四半期より欧米、アジア太平洋地域で、教育機関向けの大口需要が激増している。
エイサーは教育用クロームブック市場シェア首位。陳董事長は、教育用クロームブックの供給不足が最も深刻だと明かした。これまでは米国向けが中心だったが、▽欧州▽日本▽オーストラリア▽インド▽インドネシア▽タイ▽マレーシア──も需要が拡大している。
同社のクロームブックの出荷構成比は3割以上と、これまでの2割未満から拡大した。グーグルは2021年のクロームブック出荷4割増を目標としているが、エイサーは部品不足が解消できるかが鍵と見ている。
部品不足、異例の深刻さ
陳董事長は、パネルのほか、▽デジタル信号プロセッサー(DSP)▽電源管理IC(PMIC、パワーマネジメントIC)▽Wi-Fiチップ▽マイクロコントローラー(MCU)▽中央演算処理装置(CPU)──などどれも足りていないと語った。ファウンドリー最大手の台湾積体電路製造(TSMC)やインテルでの職歴もある陳董事長は、半導体メーカーの8インチウエハー工場の生産能力不足で、これほど多くの部品が生産できておらず、こんなに深刻な状況は初めてだと話した。
陳董事長は、1日3度の食事より頻繁に、顧客に出荷を催促されていると語った。同社も広達電脳(クアンタ・コンピューター)などのサプライヤーに生産を急がせているが、需要は供給を大きく上回っていると述べた。
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