ワイズコンサルティング・グループ

HOME サービス紹介 コラム グループ概要 採用情報 お問い合わせ 日本人にPR

コンサルティング リサーチ セミナー 経済ニュース 労務顧問 IT 飲食店情報

地方空港、路線廃止で存亡の危機


ニュース 運輸 作成日:2008年7月31日_記事番号:T00009213

地方空港、路線廃止で存亡の危機

 
 台湾高速鉄路(高鉄)の開通による路線廃止と乗客減少で、地方空港は存亡の危機に立たされている。人影のない空港で蚊だけが増殖しているなどと揶揄(やゆ)される中、維持費だけがかさんでいる状況だ。
T000092131

 
 31日付自由時報によると、嘉義、台南、屏東、恒春の各空港の旅客を合計しても毎日数千人にすぎない。嘉義、台南の空港は馬公、金門への離島路線しか残っておらず、毎日の利用客は500人前後と閑古鳥だ。両空港の維持費は年間2億3,000万台湾元(約8億1,000万円)かかるが、収入は5,000万元にすぎず、今年は赤字拡大が避けられない。

 民航作業基金の統計によると、昨年利益を計上した空港は桃園国際空港と高雄国際空港だけだった。政府は空港維持費として全体で年間約20億元を支出している。

 台湾は狭い面積に空港が18カ所もあるが、旅客処理能力の利用率は50%にも満たない。成功大学管理学院の張有恒院長は「閉鎖するなら早く閉鎖すべき、さもないとカネの無駄だ」と手厳しい。

 空港の閉鎖には前例がある。新竹空港は1999年に高速道路開通などを受け閉鎖された。ただ、交通部民用航空局の李龍文局長は「空港は多額の資金を投入して建設された上、それぞれ特殊な需要があるため、閉鎖しろといってすぐに閉鎖できるものではない」と慎重姿勢だ。