ニュース 金融 作成日:2020年9月16日_記事番号:T00092142
金融監督管理委員会(金管会)は15日、生保大手の新光人寿保険にリスク管理などで重大な過失があったとして、罰金2,760万台湾元(約1億円)の処分を下し、是正措置を命じた。また、資産の域外投資上限を43%から39%に引き下げた。16日付工商時報が伝えた。
同社の呉東進董事長は董事長、董事の職務を任期末(2023年6月)まで停止。袁宏隆投資長を解任し、投資関連職務への就任を禁止した。
処分の理由は▽14年9月に投資上の重大過失で金管会が処分を行い、董事会が16年5月、呉董事長を投資審議委員会から除名したが、呉董事長は資産負債管理委員会主席に就任し、董事会や投資審議委員会を上回る実権を行使した▽投資決定やリスク管理に不備があり、10億元を超える投資案件を袁投資長が単独で決定していた▽株式取引担当者の利益相反防止が不十分だった▽償却原価を計上した債券を売却し、利益を確定した後、売却価格を上回る価格で買い戻していた──。
新光人寿の説明によれば、袁投資長は米国株を有望視し、今年初めに967億元の追加投資を行ったが、新型コロナウイルスの流行に伴う株価急落に遭遇。3月初めに損切りを行うことを緊急会議で検討したが、投資部門は推移を見守ることを主張。3月末時点で自己資本比率が2.2%まで低下し、金管会の重点観察リストに含まれた。
「経営は正常」
新光人寿は15日、投資長の職務を廖英風・資深協理が代行するとし、経営は全て正常で、顧客や投資家の権益は影響を受けないと強調した。董事長代理または新董事長の任命は臨時の董事会で今後決定する。
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