ニュース 電子 作成日:2020年9月17日_記事番号:T00092180
米アップルが16日(現地時間15日)に発表した新製品のうちタブレット端末「iPad Air」に搭載された新プロセッサー「A14」は、ファウンドリー最大手、台湾積体電路製造(TSMC)が最新の5ナノメートル製造プロセスで生産しており、世界初の5ナノチップ搭載製品となった。一方、第5世代移動通信(5G)対応とされる新スマートフォンiPhone12の発表はなかったが、アップル製品の組み立てを手掛ける和碩聯合科技(ペガトロン)の童子賢董事長が16日、アップルの新製品発表は例年2~3週間の誤差があると語っており、10月にはお目見えするもようだ。17日付経済日報などが報じた。
新しいiPad Airは▽シルバー▽スペースグレイ▽ローズゴールド▽グリーン▽スカイブルー──の5色展開だ(同社リリースより)
鴻海・コンパルが組み立て
新しいiPad Airは10月より、米国、日本を含む世界30を超える国と地域で注文受け付けを開始する。台湾での発売日は未定。Wi-Fiモデルの価格は1万8,900台湾元(約6万8,000円)から、Wi-Fi・セルラーモデルは2万3,200元から。ディスプレイは10.9インチ、USB Type-C(タイプC)を採用した。ストレージは64ギガバイト(GB)と256GBの2種類。
同日発表した第8世代のiPadは価格1万500元から。
iPad組み立ては鴻海精密工業、仁宝電脳工業(コンパル・エレクトロニクス)が担い、今月から出荷を開始する。
5ナノ、アップルが3分の2
サプライヤーによると、アップルはTSMCの5ナノ生産能力の3分の2を確保している。iPhone12シリーズ4機種も「A14」を搭載する見込みだ。業界関係者によると、アップルが年末にリリース予定のパソコンMac用に自社開発したプロセッサー「アップルシリコン」も、TSMCが5ナノで生産する。
TSMCの5ナノは他に、中国の華為技術(ファーウェイ・テクノロジーズ)傘下の海思半導体(ハイシリコン)、アドバンスト・マイクロ・デバイセズ(AMD)などが採用している。
証券会社は、TSMCの下半期売上高は過去最高を更新する見通しで、うち5ナノプロセスが1,000億元以上の貢献をもたらすと予測した。
iPhone12、10月下旬か
ペガトロンの童董事長は同日インタビューを受け、アップルの新製品発表に2~3週間の誤差があるのは普通のことで、心配する必要はないと語った。市場では、iPhone12シリーズは10月下旬に準備が整い、アップルはもう一度発表会を行うと予想されている。
iPhone12の開発、テスト、生産は新型コロナウイルスの影響で遅れたとされる。童董事長は、中国の人件費が上昇する中、電子製品のサプライチェーンが複数の国・地域から構成されるようになり、部品の輸送などで数日から数週間の遅れが生じる可能性があると語った。
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