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《ワイズ横丁》動物の飼育・展示施設、許可取得は6カ所のみ


ニュース 社会 作成日:2020年9月17日_記事番号:T00092200

《ワイズ横丁》動物の飼育・展示施設、許可取得は6カ所のみ

 聯合報の調べによると、動物を飼育、展示する施設は40カ所以上あるが、監督機関の許可を取得しているのはわずか6カ所だ。

 2014年、台中市のレジャー牧場、天満牧場で飼育、展示され、人気を博していたカバの「阿河」が移送中にトラックから転落したことが原因で死に、ずさんな輸送方法や同施設に動物医療力が不足していたことが問題となった。

 こうした事件を受け、行政院農業委員会(農委会)は昨年、動物の展示、飼育施設の管理を目的とする法律「動物展演管理弁法」を改正し、こうした施設の運営に許可証の取得、運営計画書の提出、審査を義務付けた。

 動物展演管理弁法の対象となる施設は台湾各地に40カ所以上ある。県市別では、屏東県が最多で13カ所。梅花鹿(タイワンジカ)と触れ合える鹿境梅花鹿生態園区や、ワニなどの動物を見ることができる八大森林魔法楽園などがある。台南市の9カ所が続き、他の県市は1~3カ所。

 各県市政府の動物保護処の統計によると、許可を取得しているのは▽Xpark(水族館)、桃園市▽新竹市立動物園、新竹市▽国立自然科学博物館、台中市▽神馬郡休閒農場、台中市▽千巧谷牛楽園牧場、雲林県▽国立海洋生物博物館、屏東県──の6カ所のみだった。

 各県市の動物保護処は、多くの施設では副業として動物の展示を行っており、突然、法改正により管理対象となったため、運営計画書の策定に不慣れで、許可が取得できていないと指摘した。

 乗馬体験や放し飼いのウサギとの触れ合いができる、台中市のレジャー農場、京葉馬場は8月に、▽飼育環境が狭すぎる▽ウサギに汚れた水を飲ませていた──などとして処分を受けた。その後、運営許可を申請したものの、事業種別が合致していないとして却下され、現在、半営業停止状態となっている。

 同施設の運営業者は、地元政府の誘致を受けて開業し、18年営業を続けてきたのに、突然違法扱いとされたと不満をこぼした。

 今のところ、無許可で運営を続けている施設に対する処罰はほぼない。南投県家畜疾病防治所の唐佳永所長は、処罰された業者が動物を遺棄する恐れがあるため、まずは指導にとどめていると説明した。