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8月輸出受注13%増、2カ月連続2桁成長(トップニュース)


ニュース その他分野 作成日:2020年9月22日_記事番号:T00092253

8月輸出受注13%増、2カ月連続2桁成長(トップニュース)

 経済部統計処が21日発表した8月輸出受注総額は前月比0.2%減、前年同月比13.6%増の454億9,000万米ドルで、2カ月連続の2桁成長だった。プラス成長は6カ月連続で、総額は同月として過去最高だった。経済部は、新型コロナウイルスを受けたテレワーク(リモートワーク、在宅勤務)向け電子製品の好調に加え、米国の輸出規制強化に伴う華為技術(ファーウェイ・テクノロジーズ)向けの半導体需要、スマートフォンやゲーム機などの新製品効果と分析した。22日付経済日報などが報じた。

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 製品別では、半導体など電子製品が前月比5.8%増、前年同月比28.2%増の140億2,000万米ドルと、7カ月連続の2桁成長で、過去最高だった。スマホやゲーム機など消費者向け電子製品の新製品発売に向け、▽ファウンドリー▽IC設計▽メモリー▽プリント基板(PCB)──の受注が旺盛だった。

 情報通信技術(ICT)製品は前月比8.3%減、前年同月比26.4%増の132億3,000万米ドルで、6カ月連続のプラス成長、同月として過去最高だった。▽ノートパソコン▽タブレット端末▽サーバー▽ネットワーク製品▽ビデオカード──など、新型コロナウイルスによる巣ごもり消費、テレワーク関連商品の力強い需要が続いた。

 光学器材は22億5,000万米ドルで、前月比5.2%増、前年同月比5.4%増だった。液晶パネルの需要回復、価格上昇が主因だ。

 従来型産業では、機械は17億4,000万米ドルで前月比2.4%減、前年同期比7%増と、2カ月連続のプラス成長だった。世界での都市封鎖(ロックダウン)解除、工場の稼働再開に伴い、▽半導体▽PCB▽パネル──関連や自動化装置の受注が増加した。

 一方、化学品は12億9,000万米ドルで前月比9.5%減、前年同月比20.1%減と、21カ月連続のマイナス成長だった。国際原油価格の低迷、海外での生産拡大により、製品価格が低い水準にとどまっている。

ファーウェイ効果、中国向け過去最高

 主要国・地域別では、中国・香港が前年同月比21%増の128億8,000万米ドルで、過去最高を記録した。過去2年7カ月で最大の伸び幅だった。うち、電子製品は43.7%増の62億3,000万米ドルだった。中国での第5世代移動通信(5G)インフラ敷設や、米国の輸出規制強化を受けたファーウェイの在庫積み増しが主因だ。

 米国は前年同月比19.5%増の137億米ドルで、7カ月連続のプラス成長で、同月として過去最高だった。

 欧州は前年同月比21.2%増の81億2,000万米ドルと、2018年1月以降で最大の伸び幅で、同月として過去最高だった。

 東南アジア諸国連合(ASEAN)は41億3,000万米ドルで前年同月比5.5%増、日本は25億3,000万米ドルで3.8%減だった。

海外生産比率53%

 8月の海外生産比率は53.7%で、前月比1.3ポイント下落、前年同月比3.4ポイント上昇した。情報通信製品の海外生産比率が90%以上で、全体を押し上げた。

 黄于玲統計処長は、9月の輸出受注総額予測は455億~470億米ドルで前年同月比0.1%減~3.2%増と、プラス成長になる可能性が高いと指摘した。国際ブランドのスマホやゲーム機の発表が第4四半期へとずれ込み、年内は新製品向け受注が続くと見込む。

【図】