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上緯が洋上風力発電の新計画、25年に4.4GW(トップニュース)


ニュース 公益 作成日:2020年9月23日_記事番号:T00092275

上緯が洋上風力発電の新計画、25年に4.4GW(トップニュース)

 上緯新能源(スワンコール・リニューアブル・エナジー、SRE)は22日、苗栗県沖での大規模洋上(オフショア)風力発電所の新計画「フォルモサ4」を行政院環境保護署(環保署)に提出した。2025年の完成、商業運転開始を目指す。設備容量4.4ギガワット(GW)と、建造中の海能風場「フォルモサ2」の10倍以上の規模だ。経済部能源局(エネルギー局)は完全な台湾生産化を求めるもようで、台湾メーカーに巨大な商機をもたらす見込みだ。23日付経済日報が報じた。

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 フォルモサ4は、苗栗県沖18~20キロメートルの場所に▽海豊風場(フォルモサ4-1)▽海碩風場(フォルモサ4-2)▽海盛風場(フォルモサ4-3)──の3カ所を設置する計画。設備容量は合わせて4.4GWで、450万世帯の電力需要を満たす見通しだ。

 上緯新能源の幹部は、以前の洋上風力発電所より陸地から遠く離れているので、深い海域に設置でき、着床式の構造物(基礎)と浮体式のプラットフォームを検討していると語った。

 環保署に計画を提出後、環境影響評価の審査を受け、各種許可を取得後に、契約を締結し、融資を受ける流れだ。

 上緯新能源は、16年に台湾で初となる気象観測塔と風力タービンのモデル2基を設置した経験がある。19年末に台湾初の商業運転となる海洋風場「フォルモサ1」(設備容量128メガワット=MW)を完成させた。建造中の海能風場「フォルモサ2」は、8MWの風力タービン47基から成り、設備容量376MWで、21年に完成予定だ。

 同社は従来、上緯国際投資控股(上緯投控、スワンコール・ホールディング)傘下だったが、昨年米国の資産管理会社、ストーンピーク・インフラストラクチャー・パートナーズが株式の95%を取得した。

22年に事業者選定

 上緯新能源の林雍尭執行長は先日、政府が21年の洋上風力発電開発計画を策定中で、同社ももちろん参画すると表明していた。

 能源局は今年末に第3段階の開発計画を策定する予定だ。既存の27項目に新項目を加え、完全な台湾生産化を求めるもようで、事業者選定は当初予定の来年から22年に延期したとされる。第3段階の開発では、26~35年累計の設備容量10GWを計画しており、うち前半5年の5GWを2GW、3GWに分けて入札する。

【表】