ニュース 社会 作成日:2020年9月26日_記事番号:T00092360
高雄市内の土地や工場棟を借りて産業廃棄物を大量に放置した後、行方をくらませるという違法行為を繰り返したとして、首謀者の郭哲瑋被告(32)ら25人に有罪判決が下された。わずか1年の間に不法投棄した産業廃棄物は1万8,000トンに上り、市内11カ所に有害な重金属を含むごみの山ができた。
ごみの山から出火し、工場自体を失ったケースもあった(26日=中央社)
裁判所の判決文によると、郭被告らは2017年より、高雄市内の▽鳥松区▽仁武区▽大社区▽大樹区▽大寮区──などに次々と土地や工場棟を借り、所有者に黙って大型トラックやトレーラーで産業廃棄物を運び込み、大量の廃棄物を残したまま、姿をくらますという手口で犯行を繰り返していた。
被害を受けた工場の持ち主によると、郭被告は当初、リサイクル業者を名乗って工場棟を借りたが、数カ月分の賃料を払った後、連絡が取れなくなった。環境保護局(環保局)からの通知を受けて初めて工場内に廃棄物の山ができていることに気付いた。
検察の18年3月時点の調べでは、郭被告らの犯行によりできたごみの山は11カ所。その中には▽電線・ケーブル▽電子部品▽各種プラスチックごみ▽木材▽レンガ▽コンクリート──などが含まれ、さらに▽クロム▽銅▽鉛──などの有害な重金属も基準値を超えて検出された。
これら廃棄物を全て取り除くには8,000万台湾元(約2億9,000万円)以上の費用が必要で、不法投棄事件の被害額としては史上最悪とみられる。
高雄市の橋頭地方法院(地方裁判所)は、郭被告に懲役10年、共犯者らに8月~6年6月の有罪判決を下した。環保局関係者によると、不法投棄事件の被告に対する量刑は大部分が懲役2年以下で、廃棄物除去への協力や罰金の支払いにより減刑が認められる。郭被告らは犯行を否認し、廃棄物除去費用の支払いも拒否するなど反省が見られず、前例にない重い刑となったようだ。
重い有罪判決が下されたとは言え、被告が除去費用を支払わず、被害を受けた土地、工場の所有者も費用を負担できない状況のため、多くのごみの山が残されたままだ。
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