ニュース 商業・サービス 作成日:2020年10月5日_記事番号:T00092443
百貨店最大手、新光三越百貨の台北南西店(台北市中山区)は1日、周年慶(創業祭)セールを開始し、晴天にも恵まれ、延べ10万人が来店して初日売上高は5億台湾元(約18億円)以上と、過去最高を更新した。台北南西店は、百貨店業界の周年慶セールの売れ行きを占う指標とされる。呉昕陽副董事長は、新型コロナウイルスによる打撃を懸念したが、オープン前の1,000人もの行列を見て安堵したと語った。オンライン・オフラインの両輪で、周年慶セール期間売上高200億元を達成し、通年売上高は前年の807億元に迫ると自信を示した。2日付経済日報などが報じた。
呉副董事長(左)は1日、村上英之董事長(右)とともに台北南西店の周年慶セールを視察し、通年売上高が前年水準に届けば「ベリーワンダフル」と述べた(1日=中央社)
台北南西店の李香萩マーケティング経理は、18日までの周年慶セール期間には中秋節(旧暦8月15日、2020年は10月1日)連休や双十節(建国記念日、10月10日)連休もあり、売上高は21億元を狙うと語った。
新光三越は同日、▽台中中港店▽桃園駅前店▽嘉義垂楊店▽台南中山店▽高雄三多店──でも周年慶セールをスタートした。全6店の初日売上高は15億元に上った。
例年の周年慶セールは、化粧品と衣料品が主力商品だ。今年は化粧品の「買一送一」(1点購入で2点目無料)限定セットが1時間で売り切れ、客単価が10%上昇したほか、高級ブランド品や家電製品もよく売れた。新型コロナウイルスの影響で、海外在住者が台湾に戻り、滞在する期間が長引いていることが一因だ。新光三越の全館で3,000元購入すれば300元還元や、家電製品は「買二送二」とするキャンペーンを初めて行い、価格10万元余りの8K量子ドットディスプレイ(QLED)テレビが1日で20台売れた。
この他、新光三越の周年慶セールで初めてオンラインDM(カタログ)を発行し、一部商品は行列せずにオンラインで購入できるようにしたことも、初日の売上高を押し上げた。
新光三越の自社アプリでは1時間早く周年慶セールをスタートし、インターネット通信販売サイト「美麗台(ビューティーステージ)」は1週間前に周年慶セールをスタートした。セール開始前の事前販売(プレセール)はいずれも2桁成長だった。
呉副董事長は、周年慶セールは予想以上に好調で、第4四半期売上高目標300億元を達成し、通年売上高は800億元以上を目指すと語った。
来年Q1慎重視
新型コロナウイルス感染症のパンデミック(世界的大流行)で海外旅行が困難なことも、消費者の購買意欲を刺激している。
中央大学台湾経済発展研究中心(台経中心、RCTED)の呉大任執行長は、第4四半期の個人消費は安定が見込め、域内総生産(GDP)成長率に貢献すると指摘した。一方、来年第1四半期まで好況を持続するのは困難で、▽米中関係の緊張▽欧米の新型コロナウイルス感染状況▽ワクチン量産が来年半ば以降になること──などを不安材料に挙げた。
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