ニュース 電子 作成日:2020年10月8日_記事番号:T00092515
ガリウムヒ素(GaAs)ファウンドリーの世界最大手で、アップルのサプライヤーの穏懋半導体(ウィン・セミコンダクターズ)が、南部科学園区(南科)高雄園区(高雄市路竹区)に新工場を設置する。投資額は850億台湾元(約3,150億円)。月産能力は10万枚以上と、桃園市の本部工場の2倍以上になる。第5世代移動通信(5G)向けに2021年より、窒化ガリウム(GaN)、炭化ケイ素(SiC)を用いた第3世代半導体の需要が拡大すると見込む。8日付工商時報などが報じた。
陳進財董事長は、第3世代半導体は晶元光電(エピスター)の受託生産を開始しており、今後の顧客からの受注増加を見込み、21年より3年に分けて投資し、新工場を設置すると述べた。雇用創出4,000件以上を見込む。
同社の華亜科技園区(桃園市亀山区)などの既存工場は、月産能力4万1,000枚。増強しても5万枚までしか増やせない。北部は用地に限りがあり、顧客も生産拠点の分散を望んでいる。
同社は、5GやWi-Fi6/7対応のポータブルデバイス、基地局向けの需要で、市場が急成長すると期待している。
iPhone12向けも
アップルが13日に発表するとみられるスマートフォン新機種iPhone12シリーズのうち5G対応モデルは、4Gモデルよりパワーアンプ(PA)を2~5個以上多く搭載するとみられている。主要サプライヤーの穏懋半導体は恩恵を受けそうだ。
また穏懋半導体は、今年のiPhone新機種から新たに、前面・背面カメラレンズの飛行時間型(ToF)センサー、光で距離を測定するLiDARスキャナーを供給するとされ、量産、出荷を開始したようだ。
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