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台湾中油の第3ナフサ分解プラント、環境評価を通過


ニュース 石油・化学 作成日:2008年8月1日_記事番号:T00009252

台湾中油の第3ナフサ分解プラント、環境評価を通過

 
 台湾中油の第3ナフサ分解プラント(通称三軽、高雄県林園郷)の設備更新計画が31日、行政院環境保護署の第4回環境影響評価を通過した。1日付経済日報が伝えた。

 資材価格の高騰により、投資額は当初見通しの380億台湾元から420億元(約1,480億円)に膨らむ見通しとなった。来年7月にも着工し、2011年の操業開始を目指す。

 台湾中油は1990年の第5ナフサ分解プラント着工以来、新たな分解プラントを建設していなかった。第3ナフサ分解プラントの設備更新後のエチレン生産能力は当初計画の年120万トンの半分の年60万トンにとどまるが、第5ナフサ分解プラントを15万トン上回る。原料確保懸念から設備拡張を見送っていた周辺の石油化学メーカーにとっても朗報となる。

 同社の朱少華副総経理は「環境影響評価通過後、下請け発注や設計に1年かかるが、あらゆる困難を克服し、11年に生産を開始したい」と述べた。

 第3ナフサ分解プラントの設備更新に合わせ、信昌化学(林園石化区)、長春化工(大発工業区)はそれぞれ年産30万トンのビスフェノールA工場を建設する。台湾ポリスチレン(林園石化区)は同50万トンのスチレンモノマー工場の拡張を計画している。このほか、国喬石化(仁大石化区)は同40万~50万トンのスチレンモノマー工場を建設する。東聯化学、中国人造繊維(いずれも仁大石化区)は同30万トンのエチレングリコール工場の建設を続行する。台塑集団(台湾プラスチックグループ)の林園工場には同20万~30万トンのポリエチレン生産ラインが設置される予定だ。