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9月輸出総額、2カ月連続300億ドル台【図】/台湾


ニュース その他分野 作成日:2020年10月8日_記事番号:T00092523

9月輸出総額、2カ月連続300億ドル台【図】/台湾

 財政部統計処が7日発表した9月の輸出総額は、前月比1.5%減、前年同月比9.4%増の307億1,200万米ドルで、前月に次ぐ過去2番目の高水準だった。▽9月15日からの米国政府の半導体輸出規制強化を受けた、中国の華為技術(ファーウェイ・テクノロジーズ)による駆け込み調達▽10月13日発表と予想されているアップルの第5世代移動通信(5G)対応スマートフォンiPhone12向け受注──が主因だ。8日付経済日報などが報じた。

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 製品別でみると、電子部品は前年同月比26.1%増の130億7,200万米ドルで、過去最高だった。10カ月連続の2桁成長だ。うち半導体は27.1%増の118億4,400万米ドルだった。コンデンサーと抵抗器は51.6%増の大幅成長だった。

 情報通信・オーディオ製品は前年同月比22.5%増の44億2,200万米ドルで、過去2番目の高水準だった。コンピューターのパーツ・アクセサリーは31.5%増、コンピューターと付属ユニットは28.2%増、記録媒体は25.9%増だった。

 光学器材は前年同月比5.5%増の10億4,600万米ドルだった。情報技術(IT)製品用パネルは供給不足で、輸出のオファー価格が上昇している。

 従来型産業では、ゴム・プラスチック製品は前年同月比0.9%増の17億6,500万米ドルで、21カ月ぶりにプラス成長に転じた。中国の洪水被害からの復興需要などが要因だ。

 機械は17億1,900万米ドルで前年同月比4.9%減と、減少幅が縮小した。

 この他▽化学品、12億9,300万米ドル(前年同月比12.6%減)▽紡織品、6億5,700万米ドル(15%減)▽鉱産物、4億5,600万米ドル(60.7%減)──だった。

米国向け、スポーツ用品好調

 主要輸出先別では、中国(香港含む)が前年同月比22.3%増の142億300万米ドルで、8月に続く過去2番目の高水準だった。電子部品が30.3%増、情報通信製品は39.8%増だった。

 米国は前年同月比14.5%増の44億8,300万米ドルで、8月に次ぐ過去2番目の高水準だった。新型コロナウイルスを受け、情報通信製品が前年同月比28.1%増、玩具・スポーツ用品が45.7%増だった。

 一方、▽欧州、23億米ドル(前年同月比4.7%減)▽東南アジア諸国連合(ASEAN)、45億8,600万米ドル(4.1%減)▽日本、19億300万米ドル(7.6%減)──は前年割れだった。

 9月の輸入総額は235億8,000万米ドルで前月比4.6%減、前年同月比5.4%減だった。

 第3四半期の輸出総額は前年同期比6%増の900億7,600万米ドルで、過去最高だった。輸入総額は1.5%減の711億1,100万米ドルだった。

SMIC輸出規制が押し上げか

 統計処は、10月の輸出総額は前年同月比1%減~1%増と予測した。iPhone12発売に加え、中国のファウンドリー最大手、中芯国際集成電路製造(SMIC)への米国政府の輸出規制で、台湾メーカーに転注が期待できる一方、ファーウェイ向けの反動減や2回の連休による稼働日数減少がマイナスとの見方だ。