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「防衛動員署」新設へ、中国軍の脅威に対応/台湾


ニュース 政治 作成日:2020年10月8日_記事番号:T00092528

「防衛動員署」新設へ、中国軍の脅威に対応/台湾

 厳徳発国防部長は7日、立法院国防委員会で業務報告を行い、国防部が2022年1月に「防衛動員署」の新設を計画していることを明らかにした。中国軍の脅威に対応し、予備役の戦力を向上させることが狙いだ。8日付聯合報が伝えた。

/date/2020/10/08/17arm_2.jpg厳国防部長は、台湾軍は今が最も戦力があると述べた(7日=中央社)

 防衛動員署は行政院傘下の3級機構となる予定で、新設案は行政院で審議が行われている。台湾全土にある予備役7個旅団を12個旅団に拡大再編する。

 厳国防部長はまた、予備役の招集訓練を1年1回、14日間に改める方針も明らかにした。22年には毎年の訓練人数を現在の12万人から26万人に増やす構えだ。

 国防部全民防衛動員室の韓岡明主任は「新たな招集訓練制度を来年から直ちに実施することはない」とし、22年以降、新制度に移行していくと説明した。招集訓練中の賃金も1.2~1.5倍に増額する方針だ。

中間線越え、過去30年で最多

 厳国防部長はまた、今年台湾の防空識別圏の侵入した中国軍機は延べ1,710機、艦船は1,029隻だと説明した。中国軍機に対応して発進した台湾軍機は延べ2,972機だった。

 厳国防部長は「年初来、台湾の防空識別圏侵入と中国軍機による台湾海峡中間線を越えた飛行の回数は過去30年で最多だ」と指摘した。

 一方、中国共産党の機関紙、人民日報によると、中国軍は7日未明、台湾南西沖空域で「通常訓練」を実施したと報じた。中国軍は台湾軍の警告に対し、「こちら中国人民解放軍、現在通常訓練を実施中。正常な行動を妨害しないでもらいたい」などと応答したという。