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パラオ旅行解禁へ、16日検討入り(トップニュース)/台湾


ニュース 商業・サービス 作成日:2020年10月12日_記事番号:T00092540

パラオ旅行解禁へ、16日検討入り(トップニュース)/台湾

 交通部観光局は、太平洋のビーチリゾートとして名高い、友好国パラオとの間で、新型コロナウイルス感染対策を講じた上で、旅行客の往来に隔離期間を免除する「トラベルバブル」実施を計画している。16日に新型コロナ対策本部の中央流行疫情指揮中心(中央流行疫情指揮センター)との検討に入る。開始時期は未定。年末年始や春節(旧正月、2021年は2月12日)連休を控え、海外旅行解禁に向けた第一歩と、旅行業界は期待を寄せている。12日付聯合報などが報じた。

/date/2020/10/12/00palau_2.jpgパラオは地上の楽園とも呼ばれ、世界遺産に登録されたトルコ色の海や珍しい生態系が魅力だ(パラオ政府観光局提供)

 観光局関係者によると、新型コロナウイルスのPCR検査の陰性証明と海外旅行保険加入を条件に、台湾とパラオ双方での14日間の隔離期間を免除する方向だ。旅行先での接触機会を減らすため、団体旅行に限定し、自由時間を設けない方針だ。

 観光局の周廷彰副局長は、まだ検討段階で、旅行保険や入出境管理は外交部や中央流行疫情指揮センターの管轄としつつ、パラオとのトラベルバブル実施を楽観していると述べた。他の国・地域については、情報収集中と語った。

 パラオとのトラベルバブル実施が決定した場合、まず政府関係者と旅行業者のパラオ視察団が、現地の医療、食事環境の安全性を確認し、行政院に報告する予定だ。

感染者ゼロ

 パラオはこれまで、国内での新型コロナウイルス感染者ゼロを維持している。

 台湾の観光局の統計によると、昨年パラオを訪れた台湾人旅行者は延べ1万5,000人。外国人旅行者のうち、台湾人旅行者が2番目に多い。一方、昨年台湾を訪れたパラオからの旅行者は延べ1,210人だった。

 パラオ観光当局関係者は、正式な協議はまだ始まっていないが、トラベルバブル実施の際には台湾を優先すると説明した。

増便も視野

 パラオは、桃園国際空港からわずか4時間、人気のビーチリゾートで、これまでツアーは4泊5日で4万~5万台湾元(約15万~18万5,000円)、高級ツアーは8万~10万元ほどだった。

 台湾~パラオの航空便は現在、運航を停止している。中華航空(チャイナエアライン)は週6便、長栄航空(エバー航空)は週2便の運航権がある。政府関係者によると、トラベルバブル実施が決定すれば、交通部民用航空局(民航局)は増便を視野に入れているようだ。

 旅行会社、加利利旅行社(ガリリー・ツアーズ)の彭栄富董事長は、旅行業界はトラベルバブルを待ち望んでおり、決定すればすぐに、パラオ旅行商品を売り出すと意気込んだ。

 旅行業界団体、中華民国旅行商業同業公会全国聯合会の蕭博仁理事長は、パラオとのトラベルバブルを契機に、感染状況が落ち着いている他の国・地域とも早急に協議することを外交部に望んでいると述べた。