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《ワイズ横丁》タピオカブームまだ続く?海外商機に照準/台湾


ニュース 社会 作成日:2020年10月12日_記事番号:T00092565

《ワイズ横丁》タピオカブームまだ続く?海外商機に照準/台湾

 日本では昨年、台湾発の飲み物、タピオカミルクティーが大流行したが、今年は新型コロナウイルスの影響も受け、流行が下火になり、半分以上の個人ブランド店が閉店したとされる。しかし、世界的に見ると今後も需要が続くと見込まれている。食品工業発展研究所(FIRDI)によると、2023年に世界の入れたてテイクアウト飲料の商機は32億1,400万米ドルに成長し、そのうちタピオカミルクティーが40%以上を占める見通しだ。

 海外におけるタピオカミルクティー人気の高まりに伴い、台湾のタピオカパール輸出量は近年、増加が続いていた。

 統計によると、2016年に1,545万米ドルだったタピオカパールの輸出額は、17年に1,971万米ドル、18年に3,348万米ドルと順調に成長。昨年7~11月は毎月の輸出額が1,000万米ドルを超え、通年で1億米ドルを突破した。

 しかし今年に入り、新型コロナウイルスの影響を受け、特に日本向け輸出が急減した。4~5月の月間輸出額は400万米ドル前後にまで落ち込んだ。ただ、6月には再び600万米ドルを上回り、7月は689万米ドルまで増加するなど、夏には盛り返しを見せた。

 2017年に創設された業界団体、珍珠奶茶行銷聯盟は、原料のタピオカや包装材、機械設備などのメーカーから、ブランドチェーンまでを含む加盟企業は当初の33社から、現在は150社まで増加した。今年に入っても増え続けており、台湾では依然、タピオカミルクティー市場は将来性があると認識されているようだ。

 対外貿易発展協会(外貿協会、TAITRA)によると、新型コロナウイルスで打撃を受けている日本や北米では、インスタントのタピオカパールが開発され、インターネットやスーパーマーケットで販売されている。北米では、タピオカミルクティーの宅配サービスプラットフォームが開設されるなど、新たな販売方法も登場している。

 今月6日に台北市で開催された「2020台湾タピオカミルクティー国際フォーラム」には、カザフスタンやネパールのバイヤーも訪れた。TAITRAによると、アフリカで飲食事業を展開する台商(海外で事業展開する台湾系企業)がタピオカミルクティーなど台湾のテイクアウト飲料導入を計画しているそうだ。