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来年春の少雨予想、二期作向け灌漑を一部中断/台湾


ニュース 公益 作成日:2020年10月15日_記事番号:T00092638

来年春の少雨予想、二期作向け灌漑を一部中断/台湾

 経済部は14日、渇水に関する緊急対応作業部会の第2回作業会合を開き、来年春の雨量が不足するとの予想をまとめ、経済部水利署は桃園、新竹、苗栗の3県市の一部地域でコメの二期作向けの農業用水の灌漑(かんがい)を中断すると発表した。1万9,000ヘクタールが影響を受ける見通しだ。15日付自由時報が伝えた。

/date/2020/10/15/15water_2.jpg王美花経済部長は、科学園区や工業区の入居企業に対し、工業用水の5%節水を呼び掛けた(水利署リリースより)

 かんがい中断措置は、1964年以来初めて台湾を直撃した台風がなく、今年の降雨量が少なかったほか、太平洋赤道域の日付変更線付近から南米沿岸にかけて海面水温が平年より低くなるラニーニャ現象の影響で来年春の降雨量が少ないと予想されるためだ。水利署によると、台湾全土の主なダム周辺では6月から10月上旬までの累計降雨量が例年の20%から60%にとどまっている。中でも明徳ダム(苗栗県)の貯水率は20%まで低下している。

 蘇貞昌行政院長は、かんがい中断で影響を受ける農民への補償に取り組む姿勢を表明。補償額は水田1ヘクタール当たり十数万台湾元(1元=約3.66円)となる見込みだ。

 行政院の丁怡銘報道官は、雨不足を受け、政府はさまざまな水源を調整し、工業用水と生活用水を来年5月の梅雨入りまで使えるようにしていきたいと述べた。