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9月輸出受注、初の500億ドル台(トップニュース)/台湾


ニュース その他分野 作成日:2020年10月21日_記事番号:T00092716

9月輸出受注、初の500億ドル台(トップニュース)/台湾

 経済部統計処が20日発表した9月輸出受注総額は前月比10%増、前年同月比9.9%増の500億3,000万米ドルで、初めて500億米ドル台に乗った。アップルのiPhone12などスマートフォン新製品向けの在庫積み増しが主因だ。経済部は、スマホ大手の新製品発表が10月にずれ込んだことから、10月輸出受注総額は前年同月比8.9~12.1%増の515億~530億米ドルで、過去最高を更新すると予測した。21日付聯合報などが報じた。

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 製品別では、半導体など電子製品が前月比14.5%増、前年同月比29.7%増の160億5,000万米ドルと、過去最高を更新した。スマホやウエアラブル(装着型)端末など消費者向け電子製品の新製品やテレワーク(リモートワーク、在宅勤務)需要を受け、▽ファウンドリー▽IC設計▽プリント基板(PCB)▽メモリー──の受注が旺盛だった。

 情報通信技術(ICT)製品は前月比5.3%増、前年同月比9.6%減の139億3,000万米ドルだった。統計処は、一部スマホの発表延期に加え、比較対象の前年同月が高い水準だったためだと説明した。

 パネルなど光学器材は24億1,000万米ドルで、前月比7.1%増、前年同月比19.6%増だった。テレワークやオンライン授業、巣ごもり消費で、ノートパソコン用パネルやテレビ用パネル需要が高まり、供給不足で価格が上昇したためだ。

機械、23%増

 従来型産業では、機械は18億9,000万米ドルで前月比8.4%増、前年同月比23.7%増と、大幅に増加した。世界での都市封鎖(ロックダウン)解除、工場の稼働再開に伴い、▽半導体▽PCB▽第5世代移動通信(5G)▽自動化▽医療──向け設備投資が増加した。

 基本金属は22億1,000万米ドル(前月比6.3%増、前年同月比14.8%増)、ゴム・プラスチック製品は20億4,000万米ドル(前月比14.4%増、前年同月比13.9%増)と前年同月比プラスに転じた。

 国際原油価格の下落を受け、化学品は14億4,000万米ドルで前月比11.6%増、前年同月比2.6%減だった。

依然ファーウェイ効果も

 主要国・地域別では、中国・香港が前年同月比31%増の143億6,000万米ドルで過去最高、2018年2月以来で最大の伸び幅だった。電子製品は57.8%増で、光学器材は22.3%増だった。消費性電子製品の多くが中国で組み立てられており、新製品の発売に伴い、部品の受注が旺盛だったためだ。9月15日からの米国の輸出規制強化を前に、華為技術(ファーウェイ・テクノロジーズ)からの駆け込み受注が急増したことも理由だ。

 米国は149億2,000万米ドルで前年同月比11.1%増と、2桁成長だった。うち電子製品は20%増、基本金属は37.3%増だった。

 日本は28億9,000万米ドルで前年同月比10.1%増と、2桁成長だった。

 東南アジア諸国連合(ASEAN)は43億6,000万米ドルで前年同月比8.8%増だった。

 一方、欧州は88億1,000万米ドルで、前年同月比12.2%減だった。

 9月の海外生産比率は54%で、前年同月比3.3ポイント低下した。前年同月の情報通信製品の受注総額が高水準だったためだ。

Q1~3輸出受注も高水準

 第3四半期輸出受注総額は1,410億8,000万米ドルで、前期比19.1%増、前年同期比11.9%増だった。第1~3四半期の輸出受注総額は前年同期比4.2%増の3,637億4,000万米ドルで、同期として過去2番目の高水準だった。

【図】