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大同で経営権交代、臨時株主総会で反対勢力大勝/台湾


ニュース 家電 作成日:2020年10月22日_記事番号:T00092755

大同で経営権交代、臨時株主総会で反対勢力大勝/台湾

 経営権争いの行方が注目された家電大手、大同(TATUNG)の臨時株主総会が21日開かれ、役員の再改選を行った結果、董事9人(独立董事3人を含む)のうち、反対勢力が7人を獲得したのに対し、林郭文艶董事長率いる経営陣は2人を獲得するにとどまり、経営権の交代が決まった。22日付経済日報が伝えた。

/date/2020/10/22/02tadung_2.jpg王光祥氏は、「7」の指数字で、董事7席獲得の喜びを表現した(21日=中央社)

 結果は王光祥・三円建設董事長、林文淵・東森電視(イースタン・ブロードキャスティング)董事長ら反対勢力の大勝だった。記者会見した王光祥氏は、28日か29日に董事会を開き、新董事長に林文淵氏を推すことを明らかにした。

 大同の経営権争いは3年に及んだ。3年前の役員改選では林宏信・欣同投資顧問董事長率いる反対勢力が敗北。今年6月の定時株主総会では王光祥氏率いる反対勢力が議決権を奪われたことが問題となり、反対勢力の申し立てで招集された今回の臨時株主総会で最終的に経営陣が入れ替わることになった。

 董事会で重要案件を決議するには、3分の2以上の董事による賛成が必要だが、新経営陣は董事会で3分の2以上の勢力を占めており、経営改革の順調な進展が期待される。

 王光祥氏は「大同株主に主導する機会を与えてくれた経済部、金融監督管理委員会(金管会)に感謝している。大同にはようやく合法的に運営される董事会が誕生した。これは全株主の期待と団結した努力の成果だ」とコメントした。

/date/2020/10/22/02tadungboy_2.jpg大同は1918年創業の家電メーカーで、「大同宝宝」がマスコットキャラクターだ(中央社)

土地資産活用が課題

 経営陣交代後の課題の一つは、大同が台湾各地に保有する45万坪を超える土地資産の有効活用だ。当面は台北市中心部の仁愛路三段で老朽化が進むビル「芙蓉大楼」の再開発が見込まれる。中山北路にある本社ビルについて、王光祥氏は「国家級資産であり、そんなに早く処理することはない」と述べた。