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《ワイズ横丁》パイワン族の祖先像、勝手に改変で議論/台湾


ニュース 社会 作成日:2020年10月26日_記事番号:T00092793

《ワイズ横丁》パイワン族の祖先像、勝手に改変で議論/台湾

 屏東県牡丹郷にある橋の脇に21年前から大きな芸術作品が展示されている。この作品は牡丹郷に住む原住民、パイワン族の男女の祖先像を木彫り調に表現したものだが、最近になって作者に断りなく改変が加えられたことが発覚し、議論となっている。

 問題の芸術作品は、同地を流れる川、四重渓に掛かる牡丹大橋の入り口に設置されたアーチ型のオブジェで、製作者はパイワン族の芸術家、華恒明さんだ。アーチの柱脚部分には擬木(自然木に似せて作った建材)を用いてパイワン族の男女祖先のトーテム像が木彫風に表現されている。

 オブジェの男女はもともと、装飾品以外、衣服は全く身につけておらず、性器もむき出しの状態となっていた。体の色も祖先への畏敬の念を表現するため派手な着色は施されていなかった。

 3カ月ほど前、これらの像がスカートのような衣類を着用している姿に変えられていることが発覚した。しかもスカートは赤、白、青で派手な着色がなされていた。どうやらオブジェのある地元、中茄社区の住民が見た目が悪いと感じ、自治体の予算を使って業者に依頼し、改変を行ったようだ。

 この改変に対し、▽作品のオリジナリティーが失われた▽芸術作品への敬意に欠ける▽祖先の霊に対する冒涜(ぼうとく)──など批判する声が上がっている。

 作者の華さんは、このオブジェは付近にダムができた際、先祖伝来の地からの移住を迫られたパイワン族を悼む気持ちで製作したもので、男女の像は太陽神の象徴であり、祖先の霊を敬い、加護を求める心情を表現したと説明した。勝手に改編されたことについては、心が痛むと語った。

 改変を主導した中茄社区発展協会の詹徳行理事長は、世帯の代表を集めて会議を開いたところ、9割以上の住民が改変を支持したと、フェイスブック(FB)上で説明した。古い写真を掲載して、祖先は昔から服を着ていたと主張した。

 牡丹郷公所は、勝手な改変は不適切との認識を示し、今後、パイワン族間で広く意見を募集し、改変への反対者が多ければ原状を回復すると表明した。