ニュース 電子 作成日:2020年10月30日_記事番号:T00092877
液晶パネル大手、友達光電(AUO)が29日発表した第3四半期純利益は、28億9,000万台湾元(約106億円)で、7四半期ぶり黒字に転換した。群創光電(イノラックス)は15億4,000万元で、8四半期ぶりの黒字だった。AUOの彭双浪(ポール・ポン)董事長は、欧米の新型コロナウイルス第2、3波などで、テレワーク(リモートワーク、在宅勤務)や巣ごもり需要が続き、第4四半期の大型パネル平均価格は前期比5~9%上昇すると予測した。30日付経済日報などが報じた。
来年上半期まで受注見通し
彭AUO董事長は、テレビ、モニター、車載用パネルなどいずれの需要も力強く、供給不足だと指摘した。▽テレワーク▽オンライン学習▽娯楽▽スポーツ──など巣ごもり需要が続いており、来年上半期まで受注見通しが立っていると説明した。
柯富仁AUO総経理は、今年の世界の液晶テレビ販売台数は10~11%増と、新型コロナウイルスの影響で従来予想の3%増を大きく上回り、特に欧米市場では20%以上増と指摘した。
ゲーム・健康・車載用も
AUOの第3四半期連結売上高は前期比15.3%増、前年同期比4.4%増の732億3,000万元で、過去7四半期で最高だった。粗利益率は10.6%、営業利益率は3.6%で、いずれも8四半期ぶりプラス成長だった。
第3四半期の稼働率は95%。10インチ以上の大型パネル出荷枚数は3,383万枚で前期比10.2%増、中小型パネル出荷枚数は3,006万枚で3.3%増だった。巣ごもり需要で、ゲーミング(ゲーム用)端末向け曲面パネル出荷枚数が前年同期の2倍以上、過去最高だった。ゲーム機やフィットネス機器向けパネル出荷枚数は前期比10%以上増加した。車載用パネル出荷枚数は前期比30%以上増だった。
イノラックスも楽観
イノラックスの第3期連結売上高は前期比11.5%、前年同期比17.9%増の746億元と、過去11四半期で最高だった。粗利益率は9.3%で、過去8四半期で最高だった。営業利益率は1.8%、純利益率は2.1%で、8四半期ぶりプラス成長だった。
第3四半期の出荷面積は782万平方メートルで前期比5.6%拡大した。液晶パネル販売価格は1平方メートル当たり322米ドルに上昇した。
イノラックスは、巣ごもり需要が旺盛で、テレビメーカーが需要期に向け在庫を積み増すため、同社の大型パネル出荷枚数が増加し、価格も上昇したと説明した。欧米の自動車メーカーの生産再開で、中小型パネル需要が回復した。
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