HOME サービス紹介 コラム グループ概要 採用情報 お問い合わせ 日本人にPR

コンサルティング リサーチ セミナー 経済ニュース 労務顧問 IT 飲食店情報

《ワイズ横丁》汽車が来ない駅、宜蘭県三星郷に5カ所も/台湾


ニュース 社会 作成日:2020年11月5日_記事番号:T00092995

《ワイズ横丁》汽車が来ない駅、宜蘭県三星郷に5カ所も/台湾

 宜蘭県中部に位置する三星郷には、台湾鉄路(台鉄)の線路が通っていないにもかかわらず、鉄道駅が5カ所も存在する。これは当地の歴史に深く関係した現象で、地元では観光客の誘致に活用すべきとの声が上がっている。

 ちょうど100年前、日本統治時代の1920年にその地名が誕生した三星郷は、全土的に有名な「三星ネギ」の産地として知られるように、農村としてのイメージが強い地域だ。

 その三星郷の近くにそびえる太平山では日本統治時代に林業が栄え、伐採された材木を運び出すための森林鉄道、羅東森林鉄路(全長約37キロメートル)が敷設された。この鉄道は材木を輸送するだけでなく、旅客輸送も行っており、三星郷にも6カ所に駅が設置された。

 太平山における林業の衰退とともに羅東森林鉄路も1979年に廃止されたが、三星郷内には今も、▽牛鬥駅▽天送埤駅▽三星駅▽二万五駅(万富駅)▽大洲駅――の5カ所に駅舎が残っている。

 このうち天送埤駅と大洲駅は建物の保存状態もよく、汽車がやって来ることはないものの、昔懐かしい駅の雰囲気を味わえる場所となっている。

 三星郷公所は2017年、かつて羅東森林鉄路で使用されていた蒸気機関車を模した電動のミニ機関車を、天送埤駅の周囲に走らせるアイデアを実現。観光客は懐かしい汽笛や立ち上る白煙まで再現したこの機関車に乗って同駅の周囲をぐるりと一周する旅を楽しむことができる。

 天送埤駅は現在、「天送埤森鉄文創園区」という名称でテーマパーク化されており、園内で100台湾元(約365円)を消費すれば、機関車の乗車券が1枚贈呈される。毎日午前10時から午後5時まで運行されており、大人1人に付き6歳以下の子供1人が無料で同乗可能だ。

 地元では天送埤駅だけの運行では飽き足らず、羅東鎮から三星郷までを結ぶ観光鉄道として羅東森林鉄路を復活させる計画も浮上している。