ニュース 社会 作成日:2020年11月16日_記事番号:T00093175
台北市で毎年開催されている牛肉麺の国際コンテストで今年のチャンピオンに輝いた店、皇家伝承に対し、行政院の丁怡銘報道官が先ごろ、成長促進剤(通称・痩肉精)「ラクトパミン」が残留した牛肉を使用していると発言した。店側はラクトパミンが残留していないことを示す証明書を提示して反論。丁報道官は謝罪したが、批判の声は止まず、辞任に追い込まれた。
蘇行政院院長は(中)、何度も頭を下げ、陳氏に謝罪。牛肉業者に対しても申し訳ないと述べた(13日=中央社)
蔡英文総統は今年8月、現在、米国産豚肉の輸入について、2021年1月より基準値以下ならラクトパミン残留を認めると発表した。しかし反発も根強く、台北市を含む一部の地方自治体がラクトパミンの残留を一切認めないとする自治条例を制定して抵抗している。
ラクトパミン残留の許容に反対する柯文哲台北市長は12日、行政院会議(閣議)に出席し、米国産豚肉の輸入について提言した。柯台北市長の提言を念頭に、行政院の丁報道官は、台北市が開催に関わる牛肉麺の国際コンテストで優勝した皇家伝承が使う牛肉にもラクトパミンは残留していると発言した。
現在、台湾に輸入される牛肉は、月齢30カ月以下に制限されているものの、基準値以下のラクトパミン残留が認められている。丁報道官の発言は現行の検査体制で輸入肉の安全は確保できているとして市民に安全を呼び掛け、柯台北市長の言動の矛盾を突く意図があったとみられる。
名指しで指摘を受けた皇家伝承は、その日のうちに、同店の牛肉麺からはラクトパミンが全く検出されなかったことを示す専門検査機関の証明書を公表。根拠なく発言していたことが明らかとなった丁報道官はすぐに記者会見を開き、店に謝罪した。
丁報道官は自ら皇家伝承の店舗を訪れ、冷凍牛肉麵100セットを計3万9,000台湾元分(約14万円)を購入し、自身のフェイスブック(FB)ページに領収書の写真を掲載した。ただ、その領収書に行政院の統一編号(納税者番号)が記載されていたことから、丁報道官が自身の失言の代償を税金で支払ったとの批判が噴出した。
「炎上」が一向に収まらない中、蘇貞昌行政院長が13日、丁報道官を伴って皇家伝承の店舗を訪れて創業者の陳世楨氏に謝罪した上で、今後は慎重に発言するよう丁報道官をいさめたと釈明した。
それでも批判は一向に収まらず、丁報道官は13日夜、蘇行政院長に辞任を申し入れ、認められた。柯台北市長の言動の矛盾を突くつもりが、強力な「ブーメラン」を食らってしまった格好だ。
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