ニュース 自動車・二輪車 作成日:2020年11月17日_記事番号:T00093178
バイク大手、三陽工業(SYM)は16日、世界初のアルミニウム電池搭載の商用三輪電動バイク「EF3」を発表した。呉清源董事長は、電動バイクは今後のトレンドに違いなく、来年第2四半期に多数発売するとしつつ、本格的な量産は2023年になると語った。17日付中国時報などが報じた。
SYMは商用三輪電動バイク「EF3」発表で、電動バイク市場参入意欲を示した(同社リリースより)
SYMは16日、自社でオンライン展示会「SYMリミットレス」を開催し、「EF3」をはじめ新車やコンセプトバイク5車種を発表した。新型コロナウイルス感染症の世界的流行を受け、毎年11月開催の世界最大のバイク国際見本市「ミラノ国際モーターサイクルショー」(EICMA、エイクマ)の開催が中止されたためだ。
SYMは昨年、アルミニウム電池メーカー、亜福儲能(APh ePower)に2億5,000万台湾元(約9億2,000万円)を出資し、南部科学園区(南科)で工場を建設している。当初、アルミニウム電池搭載の電動バイクを今年末に発売予定だったが、新型コロナウイルスの影響で一部設備が届かず、延期となった。
呉董事長は、SYMの主力はガソリンバイクだが、電動バイクは今後のトレンドで、必ず参戦すると表明した。ただ、リチウム電池はコストが高すぎるので、アルミニウム電池を採用すると語った。急速充電式バッテリーを搭載し、「5分で80%充電できる」とうたう。
呉董事長は、急速充電スタンドは1台当たり十数万元とコストが低く、1万台設置するのに10億~15億元あれば、台湾をカバーできると語った。一方、バッテリー交換式なら、バッテリー交換ステーション設置に100億~200億元かかると指摘した。
ハイエンド車種人気
呉董事長は、台湾ではハイエンドのバイクがよく売れており、昨年末に発売した新車が人気で、残業で生産を急いでいると明かした。
SYMの1~10月新車登録台数は22万1,600台で前年同期比46.9%増、市場シェアは28.2%と、7.1ポイント拡大した。通年では28万台を見込み、従来目標の20万台を4割上回る見通しだ。
中国では年間販売台数が5,000台ほどだったが、今年からハイエンド車種に切り替えたところ、4万~5万台に増えた。
ベトナム工場の販売台数は6万~7万台、欧州のハイエンド車種向けが中心の台湾工場は3万~4万台で前年同期比1万台増えた。
電動バイク人気に陰り
バイク市場全体の1~10月の新車登録台数は78万5,510台で前年同期比約1割増えた。うち電動バイクは7万9,800台でシェアは9.3%と、前年通年の平均18.7%より半減となった。
台湾では今年に入り台湾政府の購入補助金減額で、睿能創意(Gogoro台湾)をはじめ電動バイクの販売台数が伸び悩んでいる。
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