市場調査機関のＩＣインサイトの調べによると、台湾積体電路製造（ＴＳＭＣ）の上半期売上高は56億6,100万米ドルで、前年同期比の売上成長率は35％と、世界の半導体メーカーの中で最も高い数値となった。５日付工商時報が報じた。
ＴＳＭＣの売上成長率の上昇は、取引先のＩＣ設計業者であるクアルコムやエヌビディア、ブロードコムなどがいずれも20％以上の成長を遂げ、ＴＳＭＣへの発注を拡大したことが大きな要因だ。ＴＳＭＣは売上高でもインフィニオンを抜いて世界５位となった。
アナリストはＴＳＭＣの成長の構造的理由として、▽ＩＣ設計大手が高い成長率を維持している▽ＩＤＭ（垂直統合型の大手半導体メーかー）が生産委託を強める動きが顕著──を挙げている。
ＴＳＭＣはまた、65ナノメートル製造プロセス製品の好調な受注が年末まで続くことや、45および40ナノプロセス製品の量産が来年始まること、ロジックチップの製造技術でインテルとの差が縮まっていることなどから、半導体市場の技術開発でさらなる主導力を発揮するとみられている。
