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《ワイズ横丁》日本時代の貴重な写真紛失、高校に謝罪要求/台湾


ニュース 社会 作成日:2020年11月20日_記事番号:T00093273

《ワイズ横丁》日本時代の貴重な写真紛失、高校に謝罪要求/台湾

 1924年創立の高雄州立高雄高等女学校を前身とする女子高校、高雄市立高雄女子高級中学(高雄女中、高校)は昨年、日本統治時代の同校の様子を写した写真を研究者から借り、電子ファイルとして保存する作業を行った。その後、借りた写真を紛失してしまった上、約1年間も問題を放置。これに腹を立てた研究者が提訴も視野に、学校側に写真の返還と謝罪を要求した。

 台湾師範大学の台湾史研究所に所属する大学院生、黄彦傑さんは昨年6月、日本統治時代の高雄女学校の生徒がプールサイドで撮った集合写真や日本旅行に出掛けた時の写真など計33枚を1万5,000台湾元(約5万5,000円)で購入。翌月、高雄女中がこれら写真をスキャンして保存できるよう、同校に貸し出した。

 3カ月後に黄さんが写真の返還を求めたところ、学校側は「どこに置いたか忘れたため、見つかったらすぐに送付する」と返答した。その後、学校からは一向に連絡がなく、1年以上が経過した今月12日になってようやく「写真を紛失したため、賠償したい」と申し入れを受けた。学校側は「来賓があった際に写真を見せていたときに、なくしたのかもしれない」と説明したそうだ。

 黄さんは歴史的意義を持つ写真資料を大切に扱わなかったと不満を抱いた上、校長室や応接室に入室ができる人物は限られるため、見つけ出すことは難しくないと指摘。賠償を拒否し、18日までに返還しなければ法的手続きに入ると表明した。

 その後、高雄女中では黄さんに対する謝罪声明を公開した上で「捜索隊」を編成し、校内をくまなく探したものの、とうとう18日までに見つけ出すことはできなかった。

 黄さんは19日、自身に対する1元の賠償金、および地元の地方史研究団体に対する16万5,000元の寄付を求めると発表した。2年以内に校史に関連する文物の保存や担当者の責任に関する規定の整備すること、今回紛失した写真についても引き続き捜索を続け、定期的に報告することを求めている。